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大輝サイド
大輝「あの!俺､カフェに戻って荷物､取りに行ってもいいですか!?」
如恵留「今野くん!?」
宮近「気持ちは分かるけど､ここに戻って来れるのかよ!?もしかしたら､移動してるかもしれないし!」
大輝「だったら､歩いていきます!」
俺は「すみません､失礼します!」と車を出て､
トゥルースラブへと走り出した｡
大輝「はぁ…はぁ…」
トゥルースラブに辿り着き､裏口から入ろうと回ろうとした時だった｡
高地&ジェシー「大輝!」
大輝「っ!?高地さん､ジェシーさん…(;ﾟдﾟ)!」
荷物を持った高地さんとジェシーさんが､入り口前に立っていた｡
しかも､いつもの優しい顔ではなく､鬼の形相のような顔付き｡
これは､怒られるパターンだ…｡
大輝「あの…お二人とも…俺…」
高地「どうして､俺達にちゃんと言わなかった!?心配しただろ(｀へ´)!!」
大輝「っ…!」
謝ろうと口を開いた時､高地さんに怒鳴られてしまった｡
高地「用事がある時はちゃんと俺達に報告しているのに､どうしてしなかったんだ(｀へ´)!!」
大輝「そ､それは…」
高地「しかも､夜中だぞ!危ない時間で!ジェシーが気がついたとはいえ…それに､大光が危ない事を伝えようとまで思っていたのに…」
大輝「…」
初めてだった｡高地さんにこんなに叱られるなんて…｡
俺の正体が人魚であることを､
お二人に知られてしまったら､
何と思われるか怖くて｡
拒絶されるんじゃないかとか､追い出されるんじゃないかと思って｡
高地「大輝!ちゃんと聞いてんの!?」
ジェシー「もうやめろ､高地!大輝の耳に入ってもいなさそうだぞ…」
大輝「…ひっく(T^T)」
高地「…」
高地さんが怖くて､俺はいつの間にか泣いていた｡
俺の事を思って､叱ってくれているのは分かっている｡
なのに…｡
大輝「…俺だって」
高地&ジェシー「…?」
大輝「俺だって､言えない事だってあるんですよっ(｀へ´)!」
ジェシー「大輝､何言って…」
大輝「ここに居候してから俺､実は怖かったんですよ!お二人にはもちろん､感謝しています!家族だと思っています!だけど…だけど…」
高地「大輝…」
大輝「俺とお二人は､住む世界が違うんです!!」
高地「なっ…何言ってんだよ…!」
大輝「お二人と避難所に行こうと思ったけど､今日でお別れですね」
ジェシー「ちょっと､大輝…」
大輝「…さようなら｡お世話になりました」
俺は頭を下げ､荷物を取りに裏口に入った｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年12月5日 20時
