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翌朝…｡
大輝サイド
嶺亜「大輝､起きろ!!」
大輝「ん…嶺亜(=_=)?」
急に嶺亜に叩き起こされ､ゆっくりと起き上がって目を擦った｡
如恵留「嶺亜､今野くん!今､隣の街に避難するようにとアナウンスが流れたんだ!俺達も移動しよう!」
嶺亜「分かった!」
アナウンス?気になって､如恵留先生の家を開けると､
外は黒い雲で覆われていて､今にも嵐が来そうだった｡
これって､夢に出てきたのと同じ…｡
アナウンス『繰り返しお知らせします｡ただいま､港町にて大雨警報が発生しました｡住人の皆さんは､速やかに避難をお願いします』
大輝「大雨…警報…」
宮近「どうやら､セイレーン一族の帝王が暴れ始めようとしている所だな」
大輝「宮近くん…」
人間の姿(黒髪)の宮近くんも､覆われている黒い雲を見上げた｡
宮近「お前の彼氏が気になるのは分かるけど､まずは避難するのが優先だ｡とにかく､如恵留の車に乗るんだ」
俺は「はい…」と頷き､如恵留先生の白い車に乗った｡
後部座席には俺と嶺亜､助手席には宮近くん､運転席には如恵留先生が座っている｡
宮近「如恵留､医療器具や薬箱とか持った?避難所に来た患者さんを診るお医者さん達を手伝うんだろ?」
如恵留「もちろん､バッチリ!2人も準備はいい?」
大輝「はい､大丈夫です」
嶺亜「俺もいいよ」
如恵留先生は「OK」と頷き､車のエンジンを出して走り始めた｡
それから､数十分後｡
街まで向かう途中､ハンドルを持ちながら如恵留先生が口を開いた｡
如恵留「嶺亜､いつ戻れるか分からないから音楽塾に行って､荷物を持っていきなよ」
嶺亜「そうだね｡さっき､兄さんからLINEが来たんだけど､塾長と一緒に避難するって｡今､車で向かっている」
リアル脱出ゲームのような住宅街の中に入り､
音楽塾に着いて車が止まると､
嶺亜は「3分で戻るから!」と車を出た｡
俺もカフェに行って､荷物を取りに行こうかな｡
着替えとかもあるし…｡
3分後､ボストンバッグとスケボーを手にした嶺亜が戻ってきた｡
嶺亜「如恵留先生!出発して!」
如恵留「OK!」
嶺亜が戻ってきた所で再び､車が動き出した｡
やがて､車は街に入るけど､
港町でアナウンスを聞いたのか､
港町に住む人と思われる車が前に長く並んでおり､
渋滞になってしまっていた｡
如恵留「マズいな…(・_・;)」
宮近「けど､この街の避難所は結構､広いんだろ?だから､人が多く入るだろうし…」
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年12月5日 20時
