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樹サイド
そうだ…もし､セイレーン一族の帝王が復活したら､
オンディーヌ一族とニクス一族､セイレーン一族とルガン一族､
敵同士の争いが始まってしまう…!
過去には､他の一族の人魚も巻き込まれたという話もある｡
俺はパタン､とノートパソコンを閉じて冷や汗をかいた｡
ジェシー「樹､顔色悪いよ…(´・Д・｀)?」
樹「あー…すまん｡それより､大輝がアイツを追っていってしまったんだ｡嶺亜が後を追っているけど…」
高地「大輝は勇敢で正義感は強いから良い所だけど､悪く言えば無謀なんだよな…(´・д・｀)」
高地とジェシーは大輝がカイゼリン・セイレーンになってしまった嶺亜を救った事は､
きょもから聞かされており､驚きながらも大輝の勇敢さを評価していた｡
あんな人魚は､なかなかいないって｡
高地「それより､2人は今どこに?」
樹「こんな事もあろうかと､探索カメラで追っている」
そう言うと､もう一度ノートパソコンを開いた｡
その頃､大輝は…｡
大輝サイド
暗闇の水中を泳いでから､数十分が経った｡
新の後を追えば､大光がそこにいるに違いない!
復活の儀式が始まってしまったら､アイツは大光じゃなくなる…!
絶対に阻止してやるんだっ(｀ヘ´)!
大輝「アイツ､泳ぐのが速すぎ…あっ…?」
いつの間にか､川の水中から広い海中に出たみたいだ｡
海中…って事は｡
俺は外を確認しようと､海中から顔を出した｡
大輝「やっぱり…!」
顔を出して見えた景色は､俺も行ったことのある港町｡
あの川は､港町の海と繋がっていた!
前に嶺亜と冒険した沈没船の場所も､この辺りの海だった気が…｡
って､今はそれどころじゃなかった!
大輝「大光…!大光…!」
再び潜って､愛する彼氏の名前を呼びながら広い海中を泳いでいく｡
どれぐらい泳いだだろうか｡
大輝「あれは…新Σ( ﾟДﾟ)!?」
人間の姿と同じ金髪､上裸でウォーターメロン色の尾びれ…間違いなく新だ｡
その隣にいる､金髪で上裸で紺色の尾びれの人魚…もしや!?
織山「待っていたよ､今野くん(^^)」
大輝「織山…(｀ヘ´)!」
大光と浮気していると見せ掛けて､俺を騙した…!
大輝「おい､大光はどこだ(｀ヘ´)!?」
織山「お探しの彼氏は､ここだよ」
そう言うと､2人の後ろから黒いシルクの布で拘束された､
上裸で黒いズボン姿の大光が現れた｡
大輝「大光!!」
呼び掛けるけど､アイツは気を失っていて返事をしなかった｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年12月5日 20時
