狂犬と歌姫の条件 Part7 (ページ18)

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その頃…｡

樹サイド

樹「蒼弥!やっぱり､そうだったか!」

猪狩『あぁ!アイツ､セイレーン一族の帝王を復活させようとしているんだ!織山尚大と一緒に!』

閉店後のトゥルースラブの店内で､俺は弟の蒼弥と電話していた｡

猪狩『大輝様は大光に化けていたセイレーン一族の人魚を追って､嶺亜様も後を追った!兄貴､俺も後を追った方がいい?』

樹「いや､嶺亜がいれば大丈夫だろう｡とりあえず､お前はアパートに戻れ｡また､連絡する!」

スマホの通話を切り､テーブル席に座る｡

ノートパソコンを開いて､操作してある映像を出す｡

樹「高地とジェシーに監視カメラを設置してもらって､正解だったな｡アイツらも､俺ときょもが人魚だって事を知ってるし」

16才の年になって､きょもが先に人間の世界に行き､

彼を追って､俺も人間の世界に行った｡

街の学校に転校し､俺ときょもはそこで､

高地､ジェシー､北斗､慎太郎と出会ったんだ｡

もちろん､北斗と慎太郎も俺らが人魚である事は知っている｡

この街の人々はよく､『この街には人魚がいるという噂がある』って言っているけど､

4人は最初､全く信じてもいなかったらしい｡

アイツらに受け入れてもらえるの､大変だったし(^_^;)｡

高地「(映像を見て)監視カメラに気づかなくて良かったな…(^_^;)」

樹「あぁ｡上手く分かりづらい所に設置してくれて､助かったぜ」

ジェシー「まぁね｡大我から､大輝が同じ人魚だと聞いた時は驚いたけど…(^_^;)」

大輝がトゥルースラブに来る数日前､きょもが2人に連絡したからな｡

けど､当日に大雨で大輝がずぶ濡れになって入ってきたっけ(^_^;)｡

しかも､荷物を持っていかなかったし…｡

樹「(映像を見て)帝王を復活させようとして…何を考えてやがる…( ｀ー´)」

新『あー､おり?うん…店長達､全然気がついてないよ｡もちろん､アイツのガールフレンドも｡アイツ､器に相応しいし…えっ?おりの好みのタイプ?いやいや､それはないだろ(^_^;)』

更衣室の監視カメラに映っている事に､全く気がついていない｡

更衣室や控え室には設置していないと､思っていなかったのだろう｡

新『しかし､これで帝王陛下を復活させる事ができるね｡そして､おりの願いも叶う｡俺ら､大出世じゃーん(^-^)♪』

仲間の願いだと…?どういう事だ?

新『帝王陛下が復活したら､再び争いが始まるんだ｡今の内に､セイレーン一族とルガン一族の仲間達に呼び掛けないとねぇ(^^)!』