検索窓
今日:21 hit、昨日:18 hit、合計:3,986 hit

26-6 ページ7

大輝サイド

矢花「言えない事って、こんぴーが人魚だった事…?」

大輝「…そうだよ。だから、この前の中間試験の最終日に行ったカラオケも行けなかったんだ」

俺は自分がオンディーヌ一族という人魚である事、

人間の世界の事をこの目で見たくて、街の学校に転校してきた事、

オンディーヌ一族の掟の事などを矢花に話した。

矢花「掟って、シーニュ一族と違ってそんなに厳しいのか…(・_・;)」

大輝「人魚の中でも一番、位が高いからという事もあるけど、その昔にオンディーヌという人魚がかつて人間の男性を愛してしまい、一緒になる為に2人で自ら命を絶ったという言い伝えがあるからなんだ」

松尾「それがキッカケで、掟が作られたって事?(・・?)」

大輝「俺が住み処にいた頃に、学校で習った記憶がある」

矢花&松尾「(人魚の世界にも学校、あるんだ…(^_^;))」

とはいえ、聞いてきたこの言い伝えには何だか似ていたり、聞いた事がある気がする。

加藤さんのおじい様が書いた小説…。

大光のおじい様が書いたレポート…。

矢花「こんぴー?」

大輝「はっ!矢花、今まで黙っていて悪かった。お前もさっき見た通り、俺は人魚だ。あの時、追い詰められているみたいに見えて、バレるのが怖くて、声を荒げてしまったんだ…(´・_・`)」

矢花「あの、俺もそうだとは知らないで、責めちゃって…(´・_・`)」

大輝「お前が初めての人間の友達だった。俺と同じく音楽が大好きで、すぐに気が合ったよな…」


俺が学校に転校して、大光のクラスになった時の事だった。

席に座ると、隣には地味そうな男子がいたんだ。

アイツはクラスの学級委員であり、クラスを纏めているという。

ソイツが矢花黎。すぐに話し掛けられ、分からない事があれば何でも聞くように言われたんだ。

ある休み時間、ジェシーさんから譲られた音楽プレイヤーを通学鞄から出すと、

矢花が目を輝かせながら話し掛けてきた。

矢花『今野くんも音楽、好きなんだ?』

大輝『えっ…まぁね』

矢花『その音楽プレイヤー、有名な会社の奴なんだよな〜。羨ましいよ(^_^;)』

大輝『(ジェシーさん、何でそんな有名なのを俺に譲ったんだ(^_^;))』

矢花『俺も家族も音楽が好きで、家には楽器だらけで、たまに家族でセッションするの。最初はあまり興味無かったけどね(^_^;)』

コイツも俺と同じ、音楽を愛しているのか。

晴れやかな笑顔で音楽の事を話す矢花。

仲良くなりたいと思った瞬間だった。

26-7→←26-5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
17人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年9月11日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。