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大輝サイド
大輝「ごちそうさまでした」
ダイニングルームで高地さんが作ってくれた朝食を食べ､食器を洗っていた時の事｡
ドタバタと足音が聞こえ､「大輝!」とジェシーさんが慌てて入ってきた｡
大輝「ジェシーさん!?」
ジェシー「急にごめん!お前に会いたい人が来てるって!」
俺に会いたい人?
ジェシーさんと一緒に､店内に来るとそこにいたのは…｡
大輝「…えっ」
黒髪に小柄で､俺と同じく女子のような顔立ちをした美少年｡
紺色のダウンジャケットに下はジーンズ､首には黄色のマフラーを巻いていてる｡
美少年は俺に向けて笑うと､こう呼んだ｡
嶺亜「…大輝(^^)」
大輝「嶺…亜…?お前…」
アイツが…嶺亜が…俺の名前を…｡
大輝「…うっ(T^T)」
嶺亜「読んだよ｡心がこもっていた手紙のお陰で全部､思い出した｡お前の事も､今までの事も」
大輝「あっ…」
何て声を掛けたらいいか分からずにいると､
嶺亜が近づいてきて､優しく抱きしめた｡
嶺亜「大輝…ごめん｡昨日､あんな事を言ってしまって…(´・_・`)」
大輝「いや､それは…うっ(T_T)」
嶺亜「それと､俺を助けてくれて､ありがとう…」
大輝「本当に…記憶…戻ったんだ…」
嶺亜「…うん」
大輝「う…うわぁぁぁん。゜(゜´Д｀゜)゜。!!!」
嶺亜の記憶が戻って､俺は抱きしめたまま大泣きした｡
ジェシー「ううっ…何だか知らないけど､良かったぁ…(T^T)」
高地「やめろよ､ジェシー…俺までもらい泣き…(T^T)」
嶺亜…本当に良かった…｡
俺の手紙の想いが…アイツに伝わって…｡
ごめんな､嶺亜｡そして…お帰り｡
戻ってきてくれて､ありがとう…｡
第30話『拝啓､記憶を無くした君へ』 終わり
『狂犬と歌姫の条件 Part7』に続く…｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年9月11日 21時
