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大輝サイド
『信じられないかもしれないけど､嶺亜は1年前にセイレーン一族の人魚達と戦っていた時､後ろからローレライの魔剣で項にある人魚の刻印を刺されて､セイレーン化して､カイゼリン・セイレーンになってしまったんだ｡塾長と大我様に迷惑を掛けたくないと､お前は音楽塾からいなくなって行方不明になった｡俺や仲間達にも心配掛けたくなかったから､そう行動したんだよな』
嶺亜「そんな…俺が…」
『カイゼリン・セイレーンがお前だと知った時は､ショックだった｡だって､俺達の住処の湖で人間達を引きずり込んで事件を起こした｡けど､嶺亜は操られていたんだ｡お前は悪くない｡俺は嶺亜を助けたい一心で､カイゼリン・セイレーンと戦った｡お前を救えて､良かった｡それと､湖に引きずり込まれた人間達は無事だから安心して』
嶺亜「…」
『嶺亜…思い出してよ｡俺の事｡人魚の仲間達や､人間の世界で出会った人達の事｡大我様､塾長､龍也様､風磨様､樹さん､琳寧､上田さん､瑞稀､涼､海人くん､直樹､蒼弥､奏…他にも､嶺亜の仲間や人間の世界の人々が沢山､いるんだぞ』
嶺亜「…っ!」
『それと､人間の恋人が出来たと聞いた｡だけど､不慮の事故で亡くなったって｡祝福したかったのに､残念だ｡お前がずっと暗いままだと､天国にいる恋人が悲しむぜ?』
嶺亜「…克樹」
『そう簡単には思い出せない事は分かっている｡だけど､嶺亜がいないと寂しい｡皆も､そう思っている｡記憶が戻ったら､また一緒に遊んだり､セッションしたりしようぜ｡待ってるからな お前の幼なじみ・今野大輝』
嶺亜「…」
『P.S もし､記憶が戻ったら…』
コンコンコン｡
泉「失礼します｡朝食をお持ちしま…中村さん(;ﾟдﾟ)!?」
嶺亜「うぐっ…うっ…うっ…(T^T)」
誰だか分からない手紙を読んでるだけなのに…｡
何で…何で…｡
嶺亜「涙が…出るんだ…(T_T)」
泉「中村さん!大丈夫ですか!?何があったんですか(;ﾟдﾟ)!?」
嶺亜「あっ､すみません…あの､泉さん」
泉「はい?」
その頃､トゥルースラブでは…｡
高地サイド
ただいま開店前の準備で､俺は店の前を掃除している｡
今日は大光､バイト休みなんだよな｡土曜日なのに｡
昨日､樹から渡された物を設置したのに…意味ないじゃん(-_-;)｡
?「すみません｡ここ､トゥルースラブですか?」
高地「そうですけど､まだ開店前ですよ」
?「いえ､ある人物に会いに来たんです」
高地「えっ?」
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年9月11日 21時
