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大輝サイド
これは…( ; ゚Д゚)!
俺と塾長が見たページに、衝撃的な事が書かれていた。
『くっ…!セイレーン一族の人魚達と交戦して、何とか倒せたのは良かった。だけどホッとした束の間、誰かが俺の項の刻印を刺した!恐る恐る後ろを見ると、ローレライの魔剣を手にした人間だったんだ…』
大輝「ローレライの魔剣だってΣ( ゚Д゚)!?」
手越「えっ、何それ( ; ゚Д゚)!?」
大輝「人魚の刻印を刺した人魚をセイレーン化させる、恐ろしい短剣です!嶺亜は、ソイツに刺されてセイレーン化したんです!」
手越「嘘だろ…( ; ゚Д゚)」
俺達は続きを知りたくて、日記帳に目線を戻した。
『顔はよく見えなかったから、セイレーン一族なのかも分からない。克樹を必死に守りたかった。愛する恋人を音楽塾まで行くように言ったけど、アイツはトラックに跳ねられて亡くなった。1人にするんじゃなかった…』
『如恵留先生に診てもらった所、ローレライの魔剣に刻印を刺されてから2週間ぐらいでセイレーン化してしまうらしい。兄さんと塾長に迷惑が掛かってしまう。克樹の葬式が終わったら、音楽塾を出ていこう』
『いよいよ音楽塾を出る日が来た。今度こそ、本当に俺の家とお別れだ。ごめんね、兄さん。塾長と仲良くやっていって』
大輝「それが原因でアイツは行方不明になった、というわけか…(´・д・`)」
手越「今野ちゃん!これ、君へのメッセージじゃない?」
塾長が指した所を見ると、何か書いてある。
『大輝。もう一度、お前に会いたかったな。俺の大切な幼馴染み…』
大輝「…嶺亜」
短いけれど、想いのこもった言葉に泣きそうになってくる…(T_T)。
嶺亜をセイレーン化した犯人、ローレライの魔剣。
あの時、カイゼリン・セイレーン化した嶺亜が持っていたローレライの魔剣を回収して、樹さんに渡した。
あれから連絡がないけど、調べているのに苦戦しているのだろうか…。
大輝「(嶺亜が持っていたローレライの魔剣を渡したのが犯人だとしたら、指紋が着いているはず。その指紋が一致する犯人が分かれば…)」
手越「ねぇ、今野ちゃん」
大輝「はい」
手越「嶺亜に手紙を書いたらどうかな?」
大輝「手紙ですか?」
手越「うん。実は嶺亜の日記帳の最後のページに、俺宛ての手紙が残してあったの」
大輝「塾長への?」
手越「読んだのは、嶺亜が発見されて病院に入院してからだけど。嬉しくて、涙が止まらなかったよ…俺、普段は泣かないのにね」
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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年9月11日 21時