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大輝サイド
勉強机を見ていると､ふと気になる物を目にした｡
手越「どうしたの?(・・?)」
大輝「塾長｡これ…」
気になる物とは､勉強机に置いてある1冊の本だった｡
全体が黄色で､恐竜が描かれている表紙｡
手越「日記帳かな?俺も見つけたんだけど､嶺亜の物だから開けなかったよ」
大輝「…読んじゃいます?もしかしたら､何かヒントが書いてあるかも」
手越「…だね｡嶺亜､ごめん(^_^;)」
俺もごめん､嶺亜(^_^;)｡
しかし､アイツもまめな一面もあるんだな｡
ゆっくりと日記帳を開き､読みながらページを捲っていく｡
っていうか嶺亜､塾長の事ばっかり書いてるじゃん(ーー;)｡
手越「あはは…俺の事､大好きだって事が分かるね(^_^;)」
でも､塾長の事ばかりではなかった｡
課外授業､林間学校､修学旅行など､学校の事も書いてあった｡
ふと､俺は気になったページを思い出して､ページを戻す｡
大輝「塾長､これはどういう事ですか…?」
手越「どれ…あっΣ( ﾟДﾟ)!」
気になったページを目にした塾長は､目を見開いた｡
『ようやく､塾長と兄さんに再会した｡捕らわれの身になってしまった俺を助けに来てくれた｡まさか､俺が騙されてバイトさせられていたなんて｡塾長のお父さんが遺した借金も嘘だったなんて｡ちゃんと､仲間達や周りの人達に相談するべきだった｡反省…(ーー;)』
『それに､塾長に双子の弟がいたなんて知らなかった｡俺がバイトさせられていた会社の社長だった事も｡でも､その人はセイレーン一族の社長秘書によって､セイレーン化していた｡俺達の活躍で､元に戻って良かった…』
大輝「これは､本当ですか…?」
信じられなくて､恐る恐る聞くと塾長は「本当だよ」と頷いた｡
塾長によると､2年前の夏休みに起きた時の出来事で､
嶺亜は塾長と大我様と引き離そうとする形で､会社に連れ去られたらしい｡
手越「株式会社ローレライっていう､巨大企業の会社でね｡色んな物を作っていたんだけど､後に社長秘書の逮捕と俺の双子の弟が社長を辞任する形で倒産したんだ」
ローレライって､どこかで聞いたことあるような…｡
『社長秘書が塾長の双子の弟に協力してくれたと言っていたけど､利用されていただけだったんだ｡社長秘書には息子がいたらしくて､社長秘書のぞんざいに扱われた親戚によって離れ離れにされたとの事｡という事は､その息子もセイレーン一族の人魚って事になる』
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年9月11日 21時
