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手越サイド
手越「今野ちゃんには､初めて明かす事になるね｡俺は､オンディーヌ一族の人魚と人間のハーフなんだ」
大輝「ハーフ…」
手越「そう…親父が人魚で､母さんが人間なんだ」
今野ちゃんが嶺亜や大我と同じ､オンディーヌ一族の人魚だったなんて気づかなかった｡
俺が人間だと思って､言えなかったのだろうけど｡でも､違うんだよ｡
先代の塾長で病気で亡くなった親父も､実はオンディーヌ一族の人魚だった｡
人間の世界にやって来た親父は音楽塾に居候して生活するようになり､
バンド活動をしながら高校生活を送っていたの｡
そんな時､聖レジーナ学院の生徒だった母さんと出会い､恋に落ちたんだ｡
聖レジーナ学院は､神聖なる学校だから聖職者の家系の卒業生が多いんだよね｡
母さんも家は聖職者の家系で､優秀な人だったんだよ｡
だけど､聖レジーナ学院は昔は卒業するまで恋愛禁止｡
母さんは家族や周囲には内緒で親父と付き合っていたけど､卒業当日に家族にバレてしまって…(´・Д・｀)｡
家族と大喧嘩して､親父と駆け落ちして俺(と双子の弟)が生まれたんだ｡
もっと知りたい読者は､
音楽塾の男たちを読んでね!
(塾長も宣伝ですか…(ーー;)by大輝)
手越「誰にも知られないように､母さんと仲の良かったメイドさんを通じて文通していたんだ｡遠距離恋愛って奴」
大輝「遠距離恋愛…」
手越「母さんのお父さん…俺のおじいちゃんは凄く厳しい人でね｡母さんは4人姉弟の一番上だったから､当時は家の後継者だったの｡でも､黙って親父と恋愛した事で相続権を失った｡母さんにも冷たくしていたけど､今は和解してる｡それに今､おじいちゃんは病気を患っていてここで入院しているの…(´・д・｀)」
おじいちゃんは今年､健康診断を受けて病気になった事が明らかになった｡
母さんや叔母さん､叔母さんの旦那さんもかなりショックを受けていて…｡
今は叔母さんが見に行ってるかな｡俺も行っているんだけどね｡
大輝「何か色々､大変でしたね…(ーー;)」
手越「まぁね(^_^;)｡でも､今は何とか仲良くやっているよ(^-^)｡でも…」
大輝サイド
そう言うと､塾長は眠っている嶺亜を見つめた｡
そうだ…嶺亜は､音楽塾に居候しているんだ｡
塾長にとって､嶺亜も家族なんだな｡
嶺亜「…ん」
青木「あっ､起きたよ!」
嶺亜は目を覚まし､ゆっくりと起き上がった｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年9月11日 21時
