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大輝サイド
途中､右への分岐点で止まった矢花が辺りを見回したので､俺は咄嗟に木の影に隠れた｡
あれは誰もいない事を確認してるな｡知られたらヤバいのかよ?
少しして､矢花が右へと曲がったので俺も音を立てないよう､尾行を再開した｡
曲がってしばらく歩くと､再び辺りを見回したので隠れ､
いない事を確認して､左へと曲がった｡
矢花の後を着いていくと､少し先にバリケードのあるトンネルが見えた｡
大輝「(あんな所にトンネルがあるのか)」
矢花は再び､誰もいないことを確認してからバリケードをずらして入り､
戻してからトンネルの中へと入っていった｡
トンネルの入り口前には『立ち入り禁止』の看板が立っている｡
大輝「(何で､立ち入り禁止のトンネルなんかに行ってるんだよ…)」
とにかく､行くしかない｡
俺も誰もいないことを確認して､バリケードをずらして入って戻し､
矢花の後を追ってトンネルの中に入った｡
周りは少し明るいけど念のため､スマホの明かりで進んでいく｡
大輝「(不気味なトンネルだな…(ーー;))」
5分ぐらい歩いていると､出口の光が見えてきて思わず走っていった｡
大輝「何だ､ここは…」
トンネルを出ると､洋館のようなお屋敷を目にした｡
近くには､オンディーヌ一族の住み処の湖と同じぐらいの大きさの湖｡
こんな所に､誰か住んでいるのだろうか?
それに誰もいなさそうだし､矢花の姿も見当たらない｡
「「「侵入者だーーーっ!!!」」
大輝「えっΣ( ﾟДﾟ)!?」
突然､お屋敷から出てきたのは槍を持ち､白い服を着た男女数人｡
俺の前に来ると､槍を構えてきた｡
大輝「ちょっと待って!俺､友達がこのトンネルに入って追いかけてきて…」
男性1「何故､入ってきた(｀ヘ´)!?」
女性1「ここは､あなたのような人間が来る場所じゃないわ!」
人間が来る場所じゃない!?
大輝「俺は人間じゃない!俺は…」
男性2「嘘つけ!我々の住み処を荒らしに来たんだろ(｀ヘ´)!?」
女性2「何者であろうと出ていってもらうわ!」
この人達､聞く耳を持たないみたいだ｡
だからといって､引き下がるわけにもいかない｡
学校帰りという事もあって､エレキギターは持ってないし…｡
とりあえず､短剣とオンディーヌ・タクトを使うか｡
「「やぁーーーっ!!!」」
大輝「(来たか!)アクア・フラッシュ!!」
「「ま､眩しいっ(＞_＜)!?」」
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年9月11日 21時
