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大輝サイド
ルガン一族は狂暴な人魚の一族で代々､セイレーン一族を守る役割を担っていると聞いている｡
大輝「同じ人魚なのに､争うなんておかしいと思わないの?大昔はそうだったのかもしれないけど､俺は平等に接したいと思ってる」
元木「お前､頭おかしいのかよ?俺らルガン一族とセイレーン一族は､オンディーヌ一族とニクス一族をはじめ､他の一族の人魚達は野蛮で敵だと認知してるんだぞ…」
大輝「野蛮?そんな事を誰が…」
内村「セイレーン一族の…帝王陛下…だよ…」
元木「お前､余計な事…(｀ヘ´)!」
大輝「帝王!?今は､深海の祠で眠っているはずじゃ…」
元木「…仕方ない｡そうだよ｡人魚には親がいないから､帝王陛下がセイレーン一族､ルガン一族の族長が俺と颯太の親代わりなんだ｡お前の言う通り､帝王陛下は祠の中で眠っている｡だけど時折､目覚めてこう語りかけてくる」
大輝「帝王復活の為に人間の器を探せ､だろ?」
元木「その通りだよ｡だから､オンディーヌ一族とニクス一族はもちろん､他の一族の人魚は復活を阻止する為に､妨害してくる野蛮な奴らだって教えられたんだ」
これ以上､言えなかった｡
俺だって､セイレーン一族の帝王の復活を阻止したいし､
樹さんをはじめとするニクス一族の人魚達が動き始めていると､
大我様からの連絡で分かった｡
そうなると､オンディーヌ一族とニクス一族､
セイレーン一族とルガン一族の争いが来るのも近いかもしれない｡
水中戦争って奴だ｡
内村「2年前の春辺りに帝王陛下が復活した時も､帝王陛下が暴れまわっている間に争った…｡そんな中､俺らの族長が戦死したと聞いて…(´・д・｀)」
元木「とはいえ…族長は冷たい人物で､使えない奴は切り捨てる残忍な人魚だった｡だから俺らは､族長に逆らえない｡でも､俺と颯太をはじめ､一部のルガン一族は族長が死んで清々したと思ったよ」
大輝「よっぽど酷い族長だったんだな…」
内村「まぁね…」
同じルガン一族の上田さんも苦労したのだろうという気持ちが分かる｡
アイツらは族長が戦死したと認知しているけど､族長を倒したのは上田さんだ｡
そんな事を話したら､アイツらはどう思うだろうか…｡
大輝「元木､内村｡ルガン一族の族長は､お前らと同じ仲間に殺されたんだ」
元木「何…それは本当か…!?」
俺は「恨むかもしれないけど…」と言ってから､上田さんである事を話した｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年9月11日 21時
