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大輝サイド
大輝「水の精霊､オンディーヌよ!我が武器､オンディーヌ・タクトに力を!」
タクトを振り続けながら唱えると､先端の人魚が象ったガラス石が光り出す｡
これで､嶺亜を助けることができる…!
嶺亜!今､悪夢から解放してやるから…!
大輝「ブルガリオン!!」
カイゼリン・セイレーン「うわぁぁぁぁぁ!!」
タクトの先端から目映い光が放たれて､項の刻印に当てるとやがて､
オンディーヌ一族の住み処に放たれていった｡
カイゼリン・セイレーン「ん…」
目映い光を浴びたアイツは､ゆっくりと倒れて気を失ってしまった｡
俺は近寄ってカイゼリン・セイレーンの顔を確認すると…｡
大輝「やっぱり､お前だったんだな｡嶺亜…(´・д・｀)」
太陽のような金髪に､色白の肌で女子のような顔立ち｡
ビスチェ型の黒いワンピースはそのままだけど､尾びれは黒からローズピンクに戻っている｡
項の刻印を確認すると､天使の翼が生えた人魚になっている｡
カイゼリン・セイレーンの正体は､嶺亜だった｡
嶺亜の近くには､ヒビが入っている仮面と俺をセイレーン一族にしようとした短剣が落ちている｡
証拠品として､回収しておこう｡
ピシッ…バリンッ!!
大輝「あっ…!」
音がして振り向くと､黒いクリスタルが壊れて､
中に閉じ込められていた人々が解放された｡
良かった…(^^)!
とはいえ､嶺亜とこの人達を湖まで連れていくのは俺だけじゃ､当然無理だ(ーー;)｡
とりあえず､港町の海にいる仲間の人魚達に連絡して､手伝ってもらおう｡
もちろん､事情も話して｡
俺は真珠貝のブローチを出すと､仲間の人魚達に連絡した｡
それから､数十分後…｡
大輝「よし､これで全員だな｡皆､本当にありがとう｡後は俺に任せて」
連絡してやって来てくれた仲間達と一緒に､
嶺亜と行方不明になっていた人々を地上まで泳いで､連れていった｡
俺はお礼を言って後は任せるように言うと､仲間達は「OK〜」と海に帰っていった｡
仲間達から「カイゼリン・セイレーンに立ち向かうなんて､勇気あるじゃん!」とか､
「嶺亜を助けるなんて､凄い!大輝は優しいんだな」とか､
感心されたり､褒められたりした｡
大輝「さて､ここからどうするか…」
救急車を呼んだら､俺がここにいる事がバレるな…うん?
大輝「(近くに足音が聞こえる｡それに聞いたことある声…あっ)」
一か八かだけど…やってみるか｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年8月15日 22時
