21-7 ページ8
大輝サイド
カイゼリン・セイレーン「その指輪…」
大輝「俺の誕生日の時に、彼氏から貰った。まさか、電撃を弱めてくれる効果があったなんて」
誕生日に、大光からプレゼントされたピンクパールの指輪。
これが俺を守ってくれた。
加藤さんが教えてくれた宝石言葉とは関係ないけどな。
カイゼリン・セイレーン「っ!なら、私だって…あれ!?指輪がない!?」
大輝「お探し物はこれか?」
拾った指輪が入った透明の袋をヒラヒラと、見せつけた。
カイゼリン・セイレーン「ちょ!?返しなさい!!」
大輝「アクア・フラッシュ!!」
カイゼリン・セイレーン「っ!!」
隠し持っていた指揮棒から、青い光を放って怯ませた。
女王ファンテーヌから授かった特別な楽器…オンディーヌ・タクト。
実は気絶している振りをして、布で拘束されている中で、
アイツに気づかれないように、何とか出したわけ。
カイゼリン・セイレーンが怯んでる内に、落ちている短剣を何とか拾い、
俺を拘束している布を切って自由になり、エレキギターも拾った。
カイゼリン・セイレーン「もう、許さないから!!やあっ!!」
大輝「(エレキギターを弾きながら泳いで、光線をかわす)」
カイゼリン・セイレーン…いや、嶺亜の刻印を狙わなきゃ。
カイゼリン・セイレーン「やあっ!やあっ!」
大輝「(なかなか背を向けてくれないか…)クラゲ達、アイツの動きを止めてくれ!」
エレキギターを弾くと、エネルギーが回復したクラゲ達が出てきて、
カイゼリン・セイレーンに向かって泳ぎ、引っ付いた。
カイゼリン・セイレーン「ちょっと!離れて…!」
じたばた暴れるけど、クラゲ達は磁石のようにくっついて離れようとしない。
カイゼリン・セイレーンは、とうとう杖を落としてしまった。
大輝「嶺亜、ごめん。辛いけど、辛抱してほしい。(オンディーヌ・タクトを手にし、振る)」
女王ファンテーヌ…お力をかしてください。
嶺亜を助けたいんです。
大輝「(オンディーヌが、ある一族の人魚を想って作ったと、女王ファンテーヌは仰っていた。きっと、心から愛した人魚だったのだろう。俺は…)」
人魚じゃないけど、俺が心から愛してるいるのは大光。
破天荒だけど、俺を大切に想ってくれる彼氏。
大光の笑顔を思い浮かべ、タクトを振り続ける。
大光『大輝(*^^*)!』
笑顔の大光が、呼んでいるような気がしながら…。
12人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年8月15日 22時