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大輝サイド
人魚には体の一部に刻印があって、一族によって違う。
俺のようなオンディーヌ一族の刻印は、天使の翼が生えた人魚。
俺達、オンディーヌ一族と敵対しているセイレーン一族は、悪魔の翼が生えた人魚。
まさに、対照的とも言えて分かりやすい。
ちなみに、俺は右の手のひらに刻印があるんだ。
大輝「(嶺亜の刻印は項にあったはず。じゃあ、カイゼリン・セイレーンの正体は…嶺亜!?)」
もしや、嶺亜はオンディーヌ一族を裏切って、敵であるセイレーン一族に寝返ったのか!?
だけど、アイツは女みたいな口調はしてないし(ーー;)。
俺よりも女みたいな顔はしてるけど(ーー;)。
大輝「(嶺亜は裏切るような奴じゃない。でも、間違いなくアイツだった。この前…)」
(第18話の18-6)
バリンッ!
大輝「(うん…?)」
大輝「なぁ、お前!まさか…」
カイゼリン・セイレーン「違う…!私はカイゼリン・セイレーン…!」
仮面にヒビが入って少し顔が見えた時、僅かに顔が見えた。
明らかに、嶺亜の顔だった気がする。
大輝「(それに、動揺しているように見えた。自らの意志?それは無いよな?)」
裏切ったとしても、何か訳があるのではと思うけど、
どっちにしろ、アイツを倒さないといけない。
確認してみる必要もある。
大輝「(嶺亜。もし、カイゼリン・セイレーンの正体がお前だったら…)」
俺はエレキギターを構えると、柱の影から出て姿を見せた。
大輝「俺はここだ!カイゼリン・セイレーン!!」
カイゼリン・セイレーン「やっと、出てきたんだ。怖くなって、ずっと隠れてたの?」
大輝「そんなわけない!」
カイゼリン・セイレーン「ふーん。まぁ、いいや。バトル再開よ!」
そう言うと、カイゼリン・セイレーンは杖から光線を放ってきた。
俺は咄嗟に、エレキギターを弾きながら光線をかわして泳いでいく。
カイゼリン・セイレーン「は、速いっ!?」
大輝「(当然。水中では、泳ぐスピードをあげる機能まで着いてるんだ。陸では使えないから、この前は苦戦したな…(ーー;))」
高速並みのスピードで攻撃をかわしていき、泳ぎながらアイツに問い掛ける。
大輝「カイゼリン・セイレーン!お前に聞きたいことがある!」
カイゼリン・セイレーン「何か?」
大輝「お前、本当は嶺亜なんだろ!?何で、セイレーン一族に寝返った!?」
カイゼリン・セイレーン「寝返るなんて、人聞きの悪い事を聞くのね。それに、私は…」
俺はアイツが言い切る前に、「違う!!」と叫んだ。
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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年8月15日 22時