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大輝サイド

それから午後になり、帽子にブルゾン、

マフラーと手袋をして、トートバッグを肩に掛け、

カフェの裏口から出た。

相変わらず、冷たい風が吹いていて、

寒くて、トートバッグの取っ手を強く掴む。

大輝「(寒っ…早く病院に入って、暖まりたいな…)」

早歩きで病院に向かい、嶺亜が入院している黒い建物に辿り着き、

中に入ると、寒くはなくなったけど、暖かくもなかった(^_^;)。

とりあえず、5階の530号室に…。

ドンッ!

大輝「痛っ(>_<)!」

琳寧「あっ、ごめんなさい(^_^;)!」

大輝「いや、大丈…えっ!?琳寧じゃん!」

琳寧「あっ、こんぴー!おひさ(^-^)!」

大輝「あっ、うん。久しぶり…」

真紅色のブルゾンに黒いズボンスタイルで、

リュックを背負っている黒髪の少年、

港町にある銭湯の看板息子の菅田琳寧だった。

上田「気をつけろよ、琳寧(-_-;)」

琳寧「すみません、師匠(^_^;)」

大輝「あれ?確か、上田さん?」

上田「誰かと思えば、矢花のダチじゃねぇか。確か、今野だったか?」

大輝「はい…」

甘栗のような茶髪のパーマに、

女性のような顔立ちをしていて、

藍色のブルゾンにグレーのズボンスタイルの男性、

港町の銭湯で働いている、上田竜也さんだ。

大輝「俺は友達のお見舞いで来たんだけど、琳寧は?」

琳寧「琳寧も友達のお見舞いだよ」

上田「で、俺は付き添い」

琳寧、上田さんと話ながらエレベーターに乗る。

5階のボタンを押し、琳寧と上田さんに何階か聞くと、

俺と同じ5階らしいので、そこまで一緒に行く事になった。

大輝「琳寧の友達が入院してるのって、何号室?」

琳寧「530号室だよ」

大輝「っ…」

上田「どうした?」

エレベーターので扉が開いたと同時に、上田さんが聞いた。

大輝「あ、あの…実は俺も、530号室…なんです」

琳寧「そ、そうなの?」

上田「…」

琳寧がキョトンとして聞くと、俺はコクッと頷いた。

琳寧「(嶺亜さんの幼馴染み…かな?)だったら、一緒に行こうよ。こんな偶然もあるんだね(^^)」

大輝「う、うん…」

ということで、俺達は嶺亜がいる530号室に向かった。

コンコンコン(ノックの音)。

大輝「失礼します…」

泉「あら、こんにちは。(嶺亜に)ご友人の方がいらっしゃいましたよ(^-^)」

病室に入ると、嶺亜を担当している看護士の泉さんがいた。

泉「今日は、ご友人がお二人も来てくださって…。(上田を見て)えっと…」

25-3→←第25話 帝王の存在



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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年8月15日 22時

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