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大光サイド

大光「その幼馴染みの人魚は、今はどんな様子なの…?」

大輝「実は…記憶喪失に…なってしまった…らしい…。昨夜、アイツのお兄様から電話があったんだ」

大輝の親戚の人魚は、実は大輝の幼馴染みのお兄さんで、

人間の世界では大輝の幼馴染みの従兄、そして大輝の親戚、という事になっているらしい。

大輝「俺…罪のない人間達を苦しめる犯人が許せなくて倒そうと、湖に向かったんだ。あそこは元々、オンディーヌ一族の住み処だからね…。なのに、俺の幼馴染みだという事が分かって、ショックだった。だけど、途中から何となく感づいてはいたんだ…」

大光「大輝…」

あの子、その為にカラオケに行くのを断っていたんだ。

その前には、コンビニに行ったと嘘をついて、森の湖に行ったという事か。

あの子と仲間達の住み処を取り返す為に。

大輝「アイツ、いつか思い出して記憶が蘇るかな…(´・Д・`)」

話していく内に、弱々しい声になっていく大輝に、俺は優しく包んであげた。

大輝「大光…?」

大光「今まで、辛い想いをしたんだね。気づいてあげられなくて、ごめん…(´・д・`)」

大輝「ううん、俺が打ち明けなかったのが悪い。俺が人魚だから大光に知られたくなかったし、話せなかった。だけど、お前に自分が人魚だって事を明かしたから、こうやって打ち明ける事ができたんだ。大光がこんな俺を受け入れてくれて、嬉しかった…(T^T)」

大光「大輝の幼馴染みの人魚は、きっと記憶が戻るよ。それと、話してくれて、ありがとう。大輝」

大輝「うん…」

こんな想いをしていた事に気づいてあげられないなんて、俺は情けないな(´・Д・`)。

でも、大輝はクールに振る舞うからそんな風には見えなかったし、

心配をかけたくなくて、そうしていたのかもしれない。

大輝「大光…好き…愛してる…//」

腕の中で恥ずかしそうに呟く大輝。

その一言が愛しくて、あの子がいない世界なんて考えられないぐらいだ。

大光「俺も愛してる…」

大輝「ねぇ、大光…」

大光「うん?」

大輝「もう一回、キスして…//」

大光「今日は随分と欲しがりだなぁ。仰せのままに、お姫様…」

寝転がったままで見つめ合うと、再び近づいて唇を重ねる。

明日の朝には帰っちゃうけれど、もう一晩、泊まってほしいぐらいだ。

部屋にはリップ音だけが響き、夕食の時間まで続いた。

大好きだよ、大輝…離したくないよ、大輝…。

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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年8月15日 22時

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