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大輝サイド
うーん…やっぱ､似てるような…｡
大光「もしもーし?大輝〜?続き読んでよ」
大輝「はいはい｡(レポートを見て)彼を解放した人魚は､自らの命と引き替えに破壊された街を元通りにして､海の魔王を永遠に封印した｡だが､彼女を失った彼は失意に暮れてしまう｡それから数日後､1本の指揮棒が発見され､それが自分を想って作ったのだと知ると､指揮棒を振って彼女へのレクイエムを歌った｡そして､彼を愛した人魚が住んでいたと言われる湖の底では荒れていたはずが､元の綺麗な湖の底に戻った｡一説では､海の魔王の手下が荒れさせたと言われているが､これについては謎のままである｡湖の底は元に戻ったが､彼を愛した人魚が生き返ることは無く､彼は追いかけるように自ら命を絶ったのだった…」
大光「…」
大輝「お互いの一族の人魚達は2人の死にショックを受けたが､湖と海､人間達が住む街を救ったのは2人の真実の愛があったかもしれないと悟ったという｡彼女と共に平和を救った人魚は､伝説として語り継がれている｡その人魚の一族の名は…プロテウス一族」
大光「…聞いたことない」
だろうね｡多分､俺もない｡
大光「でも､そのプロテウス一族?海も湖も街も救うなんて､すげぇじゃん!あっ､街は違うか(^_^;)」
大輝「にしても､大光のおじいさま､よく調べたよ(^_^;)」
調査隊をやっていて､人魚の事まで調べちゃうなんて､
大光のおじいさまは気になる事はどんどん調べるタイプだったのだろうか｡
大光「じいちゃんが調べていた人魚､会ってみたいなぁ｡なぁ､大輝｡いると思う(^^)?」
大輝「ど､どうかな…(ーー;)」
大光「人魚だから､詳しいんじゃないの?一族はオンディーヌだけじゃないよな」
大輝「そうだけど､プロテウス一族は会った事ないし､知らないよ」
大光「マジかぁ…(´・д・｀)」
大光は残念そうに天を仰いだ｡
大光「あっ､大輝｡ずっと気になっていた事があるんだけど」
大輝「うん?」
大光「その…右の手のひらにある痣?変わった形をしているから､気になって」
大輝「あー…これか」
俺の右の手のひらにある､一族の証である人魚の刻印｡
大光はこれを痣だと思っていたのか｡
大光「綺麗な痣だな〜｡天使の翼が生えた人魚のような形で､大輝にピッタリだよ(*^^*)」
大輝「そ､それはありがと…//」
刻印の事､大光にも話した方がいいよな｡俺が人魚だという事も知ってるし…｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年8月15日 22時
