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大光サイド
にしても､さっきから大輝がブツブツ言っているみたいだけど､
ドライヤーの音で掻き消されてしまい､全然聞こえない｡
どうしたんだろう…?
大光「よし､これでいいかな(^^)」
大輝「あ､ありがと…//」
大光「じゃ､俺も入ってくる」
そう言って､俺もお風呂に入ろうと下着を持ってバスルームに向かった｡
数分後､お風呂から出てリビングに行くと､
持ってきたのか､大輝が漫画を読んでいた｡
大光「大輝､漫画なんて読むんだ?」
大輝「あっ､大光｡うん､最近ハマっちゃって(^^)」
大輝が読んでいるのは1年前の4月から連載されている､人気の少女漫画だ｡
少女漫画コンクールのラブストーリー部門で大賞を受賞した作品で､
現代の女子高生がおとぎの国を冒険する純愛ストーリー｡
特に､女子小学生と女子中学生からの読者が多く､人気が高いのだ｡
大輝「『アサヒ』って､この漫画を描いた人の名前?(・・?)」
大光「うん､ペンネームって言うんだ｡小説や漫画を書く人が使う名前の事だよ」
大輝「へぇ〜…」
大光「しかもそれ､先月に発売された最新刊じゃん」
大輝「まさか､大光もこんな漫画､読んだりする?」
大光「いや〜…流石にないね｡俺は少年漫画が好きだから」
とはいえ､アルバイトの給料は生活費に使うことが多いから､
漫画も買えなくて､優斗や大昇から借りてもらう事がしばしばなんだよ(^_^;)｡
今年の夏休みは大輝と夢の国のデート代､11月には大輝の誕生日プレゼント代の貯金ばかりしたから､
欲しいものがあっても我慢してるんだ｡
服は､ファッション専門の学校に通いながらアパレルショップでアルバイトしている姉ちゃんから､
仕送りで来るから､特に困っていないけどさ｡
大輝「この漫画の作者､どんな人なんだろ｡サイン､欲しいなぁ…」
大光「ファンレターでも書けば?そしたら､サイン貰えるかもよ?」
大輝「そうかな?じゃ､帰ったら書こうっと｡ふわぁ〜＼(￣０￣)／」
大光「(壁掛けの時計を見て)もう､22時過ぎか｡じゃあ､少し早いけど寝ようか｡あっ､今回も兄ちゃんの部屋で寝ていいよ」
そう言って､階段を上ろうとした時だった｡
ガシッ…｡
大光「た､大輝…?」
大輝が俺の手を掴んでいた｡緊張からか､握られている手が汗ばんでいるように感じる｡
大輝「…しょに…たい」
大光「えっ?(・・?)」
大輝「大光と一緒に…寝たい…//｡ダメかな…?」
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年8月15日 22時
