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大輝サイド
ダンスしていたら､あっという間に時間が過ぎて､時刻は21:30｡
体に汗ばんで来たので､交代でお風呂に入ることにした｡
大光は「混浴したい」とニヤニヤしながら言ってきたけど､
ハズイので当然､俺は断った｡
それに大光の家のバスタブって狭いから､2人で入ったらお湯が溢れるだろ…(ーー;)｡
大光はショボンとして､「寝巻きに着替えてくる」と部屋に行ってしまった｡
大輝「ふぅ…」
菫の香りに包まれ､サーモンピンクの尾びれをピチピチと動かす｡
入浴剤は大光が選んでくれた｡香りも良いけれど､フラワーバスにもう一度入ってみたいな〜なんて思ってしまう｡
以前､高地さんが花弁を持ってきてくれて､「これで風呂に入ってみなよ〜(^-^)」って､
すすめられて試してみた事があった｡
泡のお風呂が1番好きだけど､フラワーバスも悪くないね｡
大輝「…まさか､本当だったなんて」
先程､親戚…ではなく､大我様から電話があって､出てみたら､
ショッキングな事が耳に入ってきたのだ｡
大輝「もしもし…」
スマホが鳴って確認すると､大我様からだった｡
大我『大輝?俺だけど｡今､大丈夫?』
大輝「はい…」
同じオンディーヌ一族の人魚である大我様は､
人間の世界では俺の親戚､という事になっているんだ｡
人間の世界に住む事を伝えると､居候する家を探してくれると言って､
数日後に居候できる家が見つかったと連絡があった｡
その家が､大我様の人間の世界の友人､高地さんとジェシーさんだった｡
人間の世界に来た時は､大雨が降っていて傘を持っておらず､
ずぶ濡れのまま､トゥルースラブに行ったんだよな…(^_^;)｡
大我『さっき､嶺亜の様子を見に病院に行ったよ』
大輝「嶺亜は､どんな様子でしたか?」
大我『静かに眠っていた｡起こすのは流石に可哀想だから､少しだけ話し掛けて帰ったよ』
大輝「そうですか…」
大我『アイツがまさか､セイレーン化されて事件を起こしたなんて…｡兄として､何で気づいてあげられなかったんだろう…(´・д・｀)』
大輝「大我様…」
大我『あっ､ごめん｡それと､改めてお礼を言わせて｡嶺亜を見つけてくれて､救ってくれて､ありがとう…』
大輝「いえ…アイツは､俺の大切な幼馴染みですから」
大我『そうだね…あっ｡実は嶺亜の事で､電話したんだよ』
大輝「えっ､アイツがどうかしたんですか…?」
心臓がバックン､と鳴った｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年8月15日 22時
