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大光サイド
生放送番組の中継が終わったのでテレビを消し､次は何しようと考えた時だった｡
puruturu…(スマホの着信音)｡
大輝「あっ､俺だ｡(スマホ見て)…いや､後でいいかな」
大光「何で?誰から?(・・?)」
大輝「親戚の人…」
大光「人魚の?だったら出なよ｡もしかしたら､何かあったんじゃない?」
大輝「…そうかも｡ちょっと出る｡(通話ボタンを押して)もしもし…」
大輝はスマホに耳を当てながら､リビングを出ていった｡
大輝の親戚の人魚か…どんな人魚なんだろうな｡
そんな事を想像しながら､ある部屋に向かう｡
一番奥にある､兄ちゃんも姉ちゃんも両親も入らなかった部屋｡
大光「じいちゃんの部屋…」
大輝が人魚だと知った後､じいちゃんが調査隊のメンバーで､
人魚の伝説まで調査していた事を思い出し､その事を記しているではないかと､
じいちゃんが遺したレポートを探していた｡
でも､なかなか見つからなくて…(´・Д・｀)｡
大光「(各地方や国の湖､海のレポートばっかりだ｡しかも､全然分かんねぇ…(ーー;))」
難しい事ばかり書いてあるから､バカな俺にはお手上げである｡
諦めようと､レポートが入ったファイルをしまっていた時だった｡
大光「うん?」
目にしたのは､紫色の中くらいの箱だった｡
何か入っているのかな?それも､A4サイズぐらいのレポートの大きさだ｡
俺は箱を手にとって､蓋を開けた｡
入っていたのは､左上にホッチキスで止められた何枚物のレポート用紙｡
1枚目の表紙には､こう書いてあった｡
大光「『深海の人魚に纏わる伝説』…これだ(^-^)!」
やっぱ､じいちゃんは人魚の事も調べていたんだ!
狂犬の大光､マジ感動…｡
気になってページを捲ろうとした､その時｡
大輝「大光〜?どこにいんの〜?」
た､大輝だ!とりあえず､元の場所に戻しておこ!
後で､あの子と一緒に読めばいいか｡
大光「大輝､呼んだ?」
部屋からひょっこりと顔を出して､俺を探している大輝に話し掛けた｡
大輝「ここにいたのか」
大光「あっ､うん｡電話､終わった?」
大輝「まぁ…」
大光「どうした?」
親戚の人魚と電話してから､何だか元気のない大輝｡
心配になって聞いたけど､黙ったままだ｡
大光「あのさ､大輝｡ここ､亡くなったじいちゃんの部屋で例の奴を探していたら､見つけたんだよ(^^)!」
それでも､大輝の表情は曇ったままだ｡
うーん…どうしよ(´・д・｀)?
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年8月15日 22時
