第23話 あの子さえいれば ページ21
大光サイド
今日は､久々に俺の家に大輝がお泊まりする｡
横に並んで歩き､チラッと見るあの子の綺麗な横顔｡
いつ見ても､白い肌にクリクリとした目が可愛いんだよなぁ…//｡
だけど､どこかしら沈んでいるようにも見えた｡
理由は多分､矢花と喧嘩したからかもしれない｡
大光「(仲直りさせてあげたいけど､聞きづらいな…(-_-;))」
そんな事を思いながら､分岐点に来て､
左に曲がり､赤いレンガの壁に挟まれながら､
俺の家へと歩いていく｡
近道で使っている森は､相変わらず通行止めになっていて､
事件が解決するまでは､使えないそうだ｡
しばらく､遠回りになるけど仕方ない｡
やがて､俺の家に辿り着き､玄関の鍵を開けた｡
大光「さ､どうぞ｡お姫様(*^^*)♡」
大輝「お､お邪魔します…//」
大輝を先に家に入らせ､その後に俺が入ると鍵を掛けた｡
レディーファーストって奴だったかな｡
ジェシーさんから教わったんだよ｡
大輝「大光｡ご両親に挨拶していい?」
大光「うん､おいで」
リビングに連れていくと､大輝は先に帽子､ブルゾン､マフラー､手袋を取って綺麗に畳んで置き､
座布団に座って仏壇に飾っている､父ちゃんと母ちゃんの写真を見つめた｡
大輝「こんばんは､今野大輝です｡お久しぶりですm(_ _)m｡今日は､大光の家にお泊まりさせていただきます｡よろしくお願いします(^-^)」
俺がライターに火を出すと､大輝は線香に付けて刺し､
チーン!と鈴を鳴らしてから､手を合わせた｡
父ちゃんと母ちゃん､あの子が来てくれて喜んでるよな(^^)｡
大光「よし!ハンバーグ､作ろっか(^-^)!エプロン､かしてやるよ」
大輝「あー､持ってきたから大丈夫｡よいしょっと」
ボストンバッグを開けて出したのは､
黒い無地のシンプルなエプロンだった｡
あれ?俺が期待していたのと違う…(´・_・`)｡
大輝「何(¬_¬)?」
大光「な､何でもないっす…(^_^;)」
あの子のエプロンは､可愛くて派手なエプロンだと思っていたのに…｡
全体がピンク色で､ハートが沢山､散りばめられていて…｡
大輝「何ニヤニヤしてんだよ｡キッチン､行くぞ」
大光「へ〜い…(-_-;)」
大輝に怒られ､キッチンに向かった｡
ハンバーグの材料は前もって用意しており､
ひき肉や玉葱､サラダ油などを冷蔵庫や棚から出した｡
大輝「何で､チーズもあるの?」
大光「よく気づいた!今日のハンバーグは､とびっきり美味いのを作りたかったんだよ(*^^*)!」
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年8月15日 22時
