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大輝サイド
ルガン一族は海のギャングである鮫の特性を持つ一族で､
他の一族の人魚だけでなく､人間も殺すと言われている｡
その事を樹さんに連絡した所､
見つけ次第､捕まえると言っていた｡
深澤「慎太郎!異常はないか?」
慎太郎「無いっす!ふっかさん､すみません｡来てくれて､助かるっす(^_^;)!」
深澤「良いって事よ(^-^)!」
見掛けないお巡りさんだな｡
来てくれたって事は､この街のお巡りさんじゃないって事か｡
それより､他のルートで湖まで行かないと｡
大輝「(確か､近くに川があって､そこから湖に繋がっているはず)」
川の流れる音を頼りに聴き､そこに向かって走り出す｡
大輝「(ここだな)」
俺は誰もいないことを確認してから､
川に飛び込んで人魚になると､湖に向かって泳ぎ始めた｡
湖に来たら拾った指輪を使って､誘き寄せる作戦を実行しようと思ったけど､
あれじゃ､湖には行けないので直接､川から行くことにしたんだ｡
泳いでから数分後､ようやく近づいてきた｡
急に湖の底が荒れてきた時､この川の道を使って港町の海へと逃げた｡
もちろん､セイレーン一族の人魚に見つからないように過ごす日々だった｡
でも､それも今日で終わりにする｡
大輝「(相変わらず､荒れてるな…)」
湖の底に着いた途端､やはり汚染されたように荒れていた｡
大輝「(カイゼリン・セイレーンが見当たらない｡どこにいるんだ?)」
辺りを見回すけど､アイツの姿が無かった｡それよりも…｡
大輝「(俺達の住み処が気になる｡行ってみなきゃ)」
アイツがいない間に､俺らの住み処の様子を見に行く事にした｡
大輝「(酷い…戻って来れなかった間に､こんなになっていたのか)」
美しかった住処は全体が荒れ､
所々に錆が付いていて､苔までが出来てしまっていた｡
俺や人魚達が使っていた部屋､
イベントで使われたステージ､
俺が通っていた学校までも…｡
数ヶ月前に急に住処が荒れ出して､仲間達と住処を離れた事を思い出す｡
瑞稀『大輝!すぐにここを離れる準備しろって!』
いつものように､自分の部屋で読書していると､
瑞稀が慌てて入ってきて､そう伝えた｡
何事かとカーテンを開けて外を見ると､
徐々に荒れていく姿を目にした｡
仲間の人魚達は､ここを離れていったり､
荷物を纏めたりしている｡
大輝『瑞稀､どうなってるんだ!?』
瑞稀『俺にも分からない…とにかく､お前も荷物を纏めて離れろ!もう､戻れないかもしれない!』
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年8月15日 22時
