狂犬と歌姫の条件 Part5 (ページ13)

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第22話眠れる小悪魔人魚ページ13

大光サイド

大光「おはよ～寒っ(＞_＜)!」

次の日の朝｡冷たい風にあたって震えながらも､

どうにか学校に辿り着いて､教室に入った｡

大輝は既に来ていて､イヤホンを耳につけていて音楽を聴いている｡

邪魔しちゃいけないので､あの子に挨拶するのは後にしよう｡

席に着いて､背負っていた通学鞄を横に掛けた｡

矢花「大光､おはよう(^^)」

大光「あっ､矢花｡おはよ(^^)」

矢花が日直日誌を持って入ってきた｡

矢花「そういえば今日､トゥルースラブがテレビに出るんだって?」

大光「あっ､うん｡テレビ・アクエリアスの昼番組の生中継な」

矢花「今日､午前授業で終わりじゃん?和田くん達と生中継の見学したいから､大光から店長に見学できるようにお願いしてほしくって(^-^)!」

今日のお昼､うちのカフェがテレビの生中継に出ることになり､

俺はアルバイトの1人として出演する事になっている｡

ただ､強制ではないので､店長から「都合が悪ければ､出なくても大丈夫だからな」と言われていた｡

大光「別にいいけど｡ただし､期待はするなよ?ダメって言われることもあるから」

矢花「うん､分かってる｡ありがと(^-^)!」

優斗&大昇&和田「間に合った～(^_^;)!」

そこへ､残りのダチ達が滑り込むように教室に入ってきた｡

矢花「皆､おはよう｡遅刻ギリギリじゃん(^_^;)」

優斗「『弱くても､勝てます』のDVDを夜中まで見て､寝坊した(^_^;)!」

大昇「京本さんがゲスト出演したドラマのDVDを何度も巻き戻して見て､寝坊した(^_^;)!」

和田「山下さんのコンサートDVDを夜中まで見て､寝坊した(^_^;)!」

何をやってんだ､お前ら…(￢_￢)｡

大昇と和田に至っては､強火担じゃないかよ｡

大昇「それより昨日､カラオケの帰りに救急車が数台も走っていたから､何事かと思ってビックリしたよな(^_^;)!」

優斗「それも大光の家方面だし､あっちで何があったのかと思ったら…」

矢花「森で行方不明になった人達が発見されて､街の病院に搬送されたニュースだったんだよな」

和田「でも､犯人は見つからなくて捜査は振り出しらしい」

矢花「まぁ､行方不明になった人達が見つかって良かったよ｡命に別状ないって､ニュースでも言っていたし」

…って事は､湖から聞こえてきた歌声の持ち主が犯人なのか｡

正直､俺はショックだった｡

そして､もうあの歌声が聴けない｡

ショックと寂しさが､俺の中に渦巻いていた｡