狂犬と歌姫の条件 Part5 (ページ12)

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大輝サイド

大輝「ご馳走さまでした」

高地さんが作ってくれた夕食を食べ終え､皿洗いしていた時だった｡

～～～♪(スマホの着信音)

ズボンのポケットに入っているスマホが鳴ったので､

一旦､ストップしてスマホを出して電話に出た｡

大輝「もしもし」

大光『あー､大輝?』

相手は大光だった｡

大輝「どうした?」

大光『あー､声が聞きたくて｡それより､悩みとかあんの?』

大輝「(何だよ､急に…)別にないけど?」

大光『そう?いや､最近さ｡大輝が悩んでいるように見えたからさ｡気になって』

大輝「マジで無いから」

大光『ならいいけど』

大光には申し訳ないけど､今日の事なんて言えるわけがない｡

アイツには関係ないことだし､巻き込みたくないから｡

大輝「大光｡カラオケ､楽しかった?」

大光『おう､めっちゃ楽しかった(^-^)!矢花と和田も一緒だったから､いつも以上に盛り上がったぜ(*^^*)!』

大輝「それは良かった(^^)｡俺も行きたかったな…(^_^;)」

大光『でも､用事があったんだろ?仕方ないよ』

大光…俺の事を想って…｡

大輝「大光､ごめん…」

大光『何が?』

大輝「いや､何でもない｡明日､久々に大光の家にお泊まりだからドキドキしている…//」

大光『俺も…//｡じゃ､また明日な｡お休み｡愛してるぜ(^-^)♡』

大輝「俺も､愛してる…//｡お休み､大光…//」

電話を切って､スマホをポケットにしまい､皿洗いを再開した｡

大輝「(嶺亜､大丈夫かな…)」

入院した病院にいる嶺亜を案じながら､一夜を過ごすのだった｡

第21話『大輝VSセイレーンの女帝』終わり

※ここで､それぞれ番外編で初登場した深澤辰哉と猪狩蒼弥について軽く紹介｡
深澤辰哉(登場作品:『筋肉と甘栗の条件』)
港町をパトロールしているお巡りさん｡琳寧と上田､琳寧の家族とは親しい関係である｡ジムのインストラクターをやっている岩本照とは恋人同士で､相思相愛の仲｡本編では､人々が行方不明になる事件が起きている森の警備強化に助っ人で来て､慎太郎と一緒に警備していた｡

猪狩蒼弥(登場作品:『音楽塾の男たち』)
港町の学校に通う高校3年生(『音楽塾の男たち』では高1)で､街の商店街のカラオケ店でアルバイトしている｡リアル脱出ゲーム並みの住宅街にあるアパートに住んでいる｡正体はニクス一族の人魚で､樹の弟｡嶺亜の専属騎士(ナイト)でもあった｡