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大輝サイド
あまりにも突然だった｡
オンディーヌ一族を束ね､俺の母親のような存在だった女王ファンテーヌが…｡
死因は明らかになっていない｡どうして､亡くなったのかも｡
亡くなる前日まで､俺は嶺亜と一緒に女王ファンテーヌと笑いあっていたのに…(T_T)｡
俺達は悲しみに暮れた｡
さらに､悲劇は1年後の8月頃に起きた｡
瑞稀「大輝!大変だ( ; ﾟДﾟ)!」
大輝「瑞稀!?」
部屋で読書していると､瑞稀が慌てた様子でカーテンを開けて入ってきた｡
瑞稀「今､大我様からボトルメッセージが届いて!読んだら､嶺亜が行方不明になったって…」
大輝「何だってΣ( ﾟДﾟ)!?」
今度は､人間の世界に行って生活していた嶺亜が行方不明になったというのだ｡
そんな…この所､ボトルメッセージが来ないと思っていたけど､まさかアイツが…｡
幼馴染みまでいなくなってしまった俺はショックで数日間､
布団の中に潜り込んで､泣き続けた…｡
高地「…輝!…輝!」
大輝「う…ん…」
高地「大輝!大丈夫!?」
誰かに呼ばれて目を覚まし､ゆっくりと起き上がると､
高地さんが心配そうな顔で俺を見つめていた｡
大輝「あっ､高地さん…」
高地「何か泣いていたみたいだけど､どうした(´・д・｀)?」
…そっか｡俺､試験勉強している途中で､寝ちゃったんだ｡
大輝「俺､夢を見ていたみたいです…心配かけて､ごめんなさい」
高地「(よっぽど悲しい夢でも見たのかな…)ううん｡大輝､疲れたんじゃない?毎日､試験勉強､頑張ってるもんね｡あっ､夕飯､作っておいたよ｡ダイニングルームのテーブルに置いてあるから､食べて｡大輝の大好きなハンバーグにしておいたよ(^-^)」
大輝「ありがとうございます｡それより､高地さん｡カフェの方は…」
高地「あー､大輝が心配になっちゃって｡少しの間､ジェシーに任せてる｡じゃあ､そろそろ戻るね」
大輝「はい…」
高地さんは頷くと､「急に入ってきてごめん」と言ってから部屋を出た｡
大輝「(嶺亜｡お前は今､どこにいるんだよ｡お前に会いたいよ…)」
辛くて､寂しくて､目から涙が出てきてしまう｡
大切な友人がいないと想うと､こんなに悲しくなるなんて…｡
いや､今は試験に集中しないと｡
俺は涙を拭いて､夕飯を食べる為､部屋を出た｡
その日､高地さんが作ったハンバーグは､
涙が出そうになる程､美味しかった｡
今度はいつか､大光が作るハンバーグも食べたいな…｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年3月19日 13時
