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大輝サイド
海に住んでいる魚達と別れ､嶺亜を追って泳いだ先に､
乗り物(?)らしき物が見えてきた｡
嶺亜「ここだよ!」
大輝「何だ､あれ…(・_・;)」
乗り物らしき物を見て､息を呑んでしまった｡
砂浜に少し埋められた､大きなボロボロの船｡
相当､昔の船なのだろう｡
嶺亜「沈没船だよ｡この船にはたまに､人間の世界の物が流れ着く事があるんだ(^-^)!」
水中に流れ着くんかい｡
嶺亜「大輝!お前も早く来いよ(^-^)!」
大輝「あっ､待てってΣ( ﾟДﾟ)!」
沈没船の穴に入った嶺亜が顔を出して手招きしてから入っていき､俺は慌てて後を追う｡
船内は荒れており､慎重に泳ぎながら進んでいく｡
ヒビが入っている鏡｡折れている木の手すり｡所々､穴が空いている階段｡
この沈没船､木材で作られたのだろう｡
火がついたら､とんでもない事になっているって｡
嶺亜「すげぇ!大輝､見てよ!ゲーム機だ(*^^*)!」
嶺亜が見つけたのは､四角い機械のような物｡
後に､樹さんに聞いた所によると､スーパーファミコンというゲーム機らしい｡
嶺亜「これは､竜の形をした置き物かな?かっけぇ(≧▽≦)!」
人間の世界の物を見て､大興奮の嶺亜｡
そりゃそうだ｡人間の世界に興味が無かった俺と違って､
嶺亜は人間の世界について､勉強していたんだ｡
大輝「(付き合ってられねぇよ…(ーー;))」
嶺亜には申し訳ないけど､先に帰るか｡
と､沈没船を出ようとした時だった｡
大輝「うん…?」
俺の近くに､少し開いている大きな四角い箱があった｡
蓋の所にピンク色の布がはみ出していて､何だろうと気になり､
箱をそっと開けてみる｡
大輝「(これは､服…?)」
人間が着たと思われる､ルビーピンク色をしたワンピースだった｡
さらに､箱の中に数字が表示されていて､2本の針が指している丸い物を見つける｡
大輝「(全く動いてないな｡壊れてるのか?)」
嶺亜「大輝､何か見つけた?おっ?」
そこへ､探索を終えた嶺亜がやって来た｡
布の鞄､重たそう…人間の物が沢山､中に入っている事が分かる｡
嶺亜「へぇ〜､ワンピースなんて流れ着いていたんだ｡にしても､所々破れてるな…」
確かに穴が空いていたり､裾が破れたりとボロボロになっている｡
これじゃあ､着れそうにないよな｡
嶺亜「だけど､仕立て直せばリメイク出来るだろうし｡戻ったら､服作りの得意な人魚に頼んでみるか」
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年3月19日 13時
