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大輝サイド
嶺亜は好奇心旺盛で、冒険や探索をするのが好きだった。
俺は嶺亜と違って外に出るのは消極的で、
部屋でボイトレしたり、ギターを弾いたり、
読書したりするのが好きな、いわゆるインドア派だった。
この時も嶺亜に誘われて断ろうとしたけど、
気分転換だからと言われて渋々、承諾して住処を飛び出す事に。
俺達は川の中を泳いでいて、嶺亜が月に1回ぐらい行くという、
ある場所に向かっていた。
大輝「嶺亜、大丈夫なの(・_・;)?」
嶺亜「何が?(・・?)」
大輝「女王ファンテーヌに知られたら、まずいって(・_・;)」
嶺亜「ちゃんと許可を取ったから、大丈夫だって。門限までに戻ればいいから」
基本的に住処から出るのは禁止であり、出るには女王ファンテーヌに理由をつけて許可を取らなければいけない。
大輝「なんて許可を取ったの?(・・?)」
嶺亜「湖の近くの川に流れているゴミを拾ってきますって。すぐ信用してくれたよ」
大輝「でも、嘘なんだろ?バレたらヤバイぞ(ーー;)」
嶺亜「そうかもしれないけど、ちゃんとゴミを拾って帰るから安心しなって。お前、本当に心配性だな(^_^;)」
嶺亜の手には黄色の布で出来た鞄と、ビニール袋があった。
ビニール袋は分かるけど、布の鞄は何の目的で使うんだ?
大輝「随分と遠くまで来たけど、何か川じゃなくなってるような…」
嶺亜「ここは海だよ。俺、月に1回に来るんだ。空のような色で綺麗だろ(^^)?」
大輝「確かに綺麗だけど、海は流石にまずくないか?だって、セイレーン一族の人魚と鉢合わせになったら…(・_・;)」
嶺亜「大丈夫だって。ほら、行くよ」
大輝「あっ、嶺亜!」
嶺亜の後を追って水中を泳いでいくと…。
嶺亜「ヤッホー!お前達、元気にしてた(^^)?」
嶺亜の周りには沢山の魚達が集まっていた。
海に住んでいる魚達かな?
嶺亜「今日は友達を連れてきたから、紹介してやるよ。俺の幼馴染みの大輝だ(^-^)」
嶺亜が俺を紹介すると、魚達が俺をじっと見つめた。
大輝「(何かハズイな…)嶺亜と同じ、オンディーヌ一族の大輝だ。よ、よろしく…//」
挨拶すると、魚達は「よろしくね!」と言うように、はしゃいだ。
嶺亜「うん。大輝も、魚達と仲良くなった所で。ねぇ、お前達。あの場所に、流れ着いた物はあった?」
あの場所に流れ着いた物?
嶺亜「…おっ?結構あるって?今月は沢山、見つかりそうだ!ありがとう、魚達(^-^)!」
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作者名:セーラーローズ | 作成日時:2023年3月19日 13時