弱虫で、強虫な。 2【JWEST】

86話 ページ41

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小 「 A？ 」








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なんでここにAが？









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貴 「 みんな、デビューおめでとう！ 」








「「「 ！？ 」」」








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嬉しそうに拍手をする。



お、おめでとうって？









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貴 「 今日からみんなは『 ジャニーズWEST 』として、


関西を引っ張ってく存在になっていってや！ 」









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Aは笑顔でそう言うた。









その笑顔は偽りの笑顔じゃない。


心からの笑顔やった。









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なんで？







なんで笑えるん？








Aはもう諦めたん？


俺らと一緒にデビューしたくなかったん？









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貴 「 ってわけでこれ、私からの差し入れ！


クッキーやで！


結構高かったんやから大事に食べてや 」









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笑って俺らに差し出す。







やけど、俺らは誰1人受け取ろうとせんかった。









きっとメンバー全員が思っとることはただ一つ。









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小 「 そんなん要らへん 」









貴 「 え？ 」









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小 「 お前、なんで？









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なんでそうやって笑っとれるんよ！？ 」









貴 「 の、のん…？ 」









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俺は声を荒たげた。


Aは大きく目を見開くと俺を見つめる。







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小 「 俺は…俺らは


Aと一緒にデビューがしたいねん！！


俺ら ずっとそのために頑張って来てんで？









なのに…なんでこういう状況になって笑っとるん？









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なんで『 おめでとう 』なんて言えるん！？ 」









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きっと、こんな事言うたって


Aが困るだけ。





そんなん分かっとる。









それでもどうしても納得出来ひんかった。









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貴 「 …そんなん当たり前やろ？ 」









小 「 え？ 」









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