弱虫で、強虫な。【JWEST】

8話 ページ9

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ｺﾝｺﾝｯ









貴 「 ！！ 」









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不意に部屋にノック音が響く。









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こんな時間に？







誰やろ…？









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ｶﾞﾁｬｯ









「 入んで 」









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貴 「 …かっ神山さん？ 」









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入ってきたのは神ちゃん。









手には湿布が。









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神 「 どう？体は痛む？ 」





貴 「 あっ、いや…大丈夫です 」









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神ちゃんはベッド脇に置いてある椅子に座ると、


そっか、なら良かった、と言って湿布のフィルムを剥がす。









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神 「 服巻くって。


湿布貼るから 」









貴 「 あっ、はい 」









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神ちゃんに言われた通りのことをする。








なんや…神ちゃんめっちゃ優しいやん。







心配してくれとるんかな…？









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神 「 はい、終わり 」








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手際よく痣の所に湿布を貼ると


そう言って立ち上がる。









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貴 「 あ、か、神山さん！


ありがとうございまs「 勘違い…せんといてや 」え？ 」









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私の声を遮った神ちゃんは


冷たい声でそう言った。









勘違い…って…？









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神 「 自分のこと心配して湿布貼りに来たんや。




とか自惚れた考えもたんといてな。


明日の少クラに響いたらあかんから貼っただけ。









殴られただけで気絶するとかあり得ん。


ほんまお前、厄介者やな 」









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神ちゃんはキッと私を睨むと部屋を出て行った。









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なんや…勘違いやったんや。








一瞬でも “ 心配してくれとるんかな？ ”


って思った私がアホみたいや。









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勝手に期待したんは私やけど、


なんか一気にどん底に突き落とされた気分。









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それにまた…“ 厄介者 ” って言われてしもた。









私…やっぱおったあかんのかな…？









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貴 「 はぁ… 」









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なんか虚しいな…っ。









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