41話 ページ42
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ｺﾝｺﾝｯ
貴 「 ？！ 」
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扉がノックされる。
今日は しげ以外のメンバー居らんから、
ノック音の主は しげ なんやろうけど、
今さっきひどいこと言うてもたし
なんか会うの気まづいなぁ…
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貴 「 は、はい 」
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返事をするけど声が震えて、
上手く出せない。
それに緊張でなのか恐怖でなのか分からんけど、
手足も軽く震えてきた。
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重 「 …入んで 」
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扉が開かれると、
しげ はお盆を持っていた。
あれ？ええ匂いがする。
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重 「 遅なってごめんな？
お腹空いたやろ。
ご飯作ったらから食べや 」
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そう言ってベッド脇の棚の上にお盆を置く。
え、これ
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貴 「 重岡さんが作ったんですか？ 」
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シチューやった。
私の大好物。
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重 「 …うん 笑
Aの好物やろ？
初めて1人で作ったから
味薄かったり、濃かったらごめんな？ 」
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そう言って照れ臭そうに笑った。
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私の好物覚えてくれてたんや…
仲良かった時は
週1くらいのペースで神ちゃんにシチューを作ってもらってたけど、
最近は全然作ってくれなくなった。
もう忘れられてるって思てたわ。
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重 「 と、とりあえず食べてみて 」
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少し緊張した面持ちでそう言った。
スプーンで掬ってみて気づいたけど、
野菜とかめっちゃ大きく切ってある。
しげ こんな不器用やっけ？笑
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いざ食べてみると、
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貴 「 …？！
…美味しい 」
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メンバーみんなで食べてた頃の味。
神ちゃん、毎回隠し味に味噌入れとってん。
このシチューにも味噌が入ってて
めっちゃ懐かしい味。
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重 「 ほんま！？良かったぁ！！ 」
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嬉しそうに笑うと、
おかわりあるからいっぱい食べて！
と促す。
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その笑顔を見るとまた辛くなる。
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いつもいじめてくるのに、
今日みたいに優しくしたり、
私に笑いかけてくれたり。
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しげはどうしたいんよ…っ。
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あや - このお話、とってもおもしろいです!!ずっと応援してます!! (2019年1月26日 20時) (
レス) id: 9d8f0fb8f4 (このIDを非表示/違反報告)
にの - この話見た時泣いちゃった！感動します！大好きです！ (2018年12月23日 1時) (レス) id: 6ebc6f44ad (このIDを非表示/違反報告)
凪優月(プロフ) - 亜由美さん» ありがとうございます！すみません！私の手違いで移行先のURL貼り忘れてました(><) 移行してますよ！ (2016年3月9日 23時) (レス) id: 619bf0c67b (このIDを非表示/違反報告)
亜由美 - 面白いです！移行もうしてるんですか？ (2016年3月9日 22時) (レス) id: 16e215697c (このIDを非表示/違反報告)
凪優月(プロフ) - HIKARU☆さん» ありがとうございます！そう言ってもらえると嬉しいです！神南(かんな)って読みます！ (2016年3月2日 23時) (レス) id: 619bf0c67b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凪優月
| 作成日時：2015年11月27日 20時
