弱虫で、強虫な。【JWEST】

18話 ページ19

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あれ、俺 今なんて…？









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自分自身が発した言葉に呆然となる。







俺こんなことが言いたかったんやないのに。









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貴 「 …そんなこと言うために


私を呼んだんですか？ 」









中 「 え？ 」







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涙を流しながら静かにそう言った。








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いや、ちゃうねん。







そんなことを言うために呼び出したんとちゃう。







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そう言いたいのに声が出えへん。









そんな俺の姿にも見向きもせず、


Aは言葉を続けた。









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貴 「 私が何をしたのか全く分かりません。


悪いことしたなら謝ります。


でも…









辞めてほしい って思うくらいなら、


一緒にデビューしたい


なんて言わんといて欲しかった。









“ 仲間 ” なんて言わんといて欲しかったっ！！ 」









中 「 ！？ 」









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叫ぶように言ったAの顔は


めちゃめちゃ苦しそうく、悲しそうで。









目からは大粒の涙が溢れ続ける。








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俺はそんなAに対して何も言えんかった。









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貴 「 …帰ります。


今日はホテルに泊まって帰るので、


他のメンバーに伝えといてください 」








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何も言わへん俺に呆れたのか、


鞄を持って部屋を出て行こうとする。









そして、









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貴 「 …やっぱジャニーズWESTに


最初から 私は要らなかったんですね 」









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そう言い残して部屋を出て行った。









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中 「 …くそっ 」









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Aの言葉が頭ん中で繰り返される。









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AがジャニーズWESTにとって要らない存在。









そんなん当たり前やん。









俺らのグループに “ 女 ” は要らんのやから。









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って思っとるのに、


何故か胸の奥がチクチクと痛む。









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Jrの頃は Aが “ 女 ” ってこと


全然気にせんかったのに。









むしろAやから、


一緒にデビューしたいって思てたのに。









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デビューしてからは “ 女 ” である


Aが嫌になっとる。









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どこでかけ違ったんやろな…俺ら。









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