弱虫で、強虫な。 3 【JWEST】

116話 ページ27

中間 side









神ちゃんから






『 A、どこ行っとるから知らへん？ 』







って聞かれた時、正直めっちゃ焦った。









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だって、俺。





聞いてもたから。









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Aがジャニーズを辞めるってことを。




今日ジャニーさんに言いに行くってことを。









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今日、いつもより早く起きた俺は


トイレに行くためにAの部屋の前に通った。









まだ朝の5時前やし、


誰も起きてへん思てた。









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貴 「 もう全部終わりにするね 」









中 「 ！？ 」









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突然部屋の中から聞こえてきた Aの声。









え、A起きとるん？









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なんとなく気になった俺は、


気持ち悪いかもなんやけど、


ドアに耳を当てて Aの声を聞くことにした。









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時々鼻をすする音が聞こえる。






A、泣いとるんか？









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この時に少し感じていた嫌な予感。




それは次に聞こえてきた言葉が、


嫌な予感が的中したことを教えてくれた。









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貴 「 …もう疲れた。









大丈夫、もうすぐで全部終わる。



今日ジャニーさんに辞めること言ったら終わるから…っ 」









中 「 ？！


…嘘やろ？ 」









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あまりにも衝撃的すぎる言葉に立ち尽くす。









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ジャニーズを辞めるって？






それってもしかして俺らのせい？









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頭の中が真っ白になる。








Aが俺らの側からおらんなるん…？









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しばらくすると中から物音が聞こえて、


咄嗟に柱の陰に隠れた。









そして、扉が開いて中からAが出てくる。









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格好がいつものラフな格好やなくて、


ピシッとしたスーツで。









今から事務所に行くんか？









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聞きたいのに、引き止めたいのに。








できない自分にどこかもどかしさを感じた。









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玄関が閉まる音がする。









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静かになった空間でただ立ち尽くす。









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A、ほんまにジャニーズ辞めてまうん？









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