甘いの ページ8
「ちゃんと部活してるかどうか監視ということで呼ばれました」
「へぇ。ま、いいよな大地?」
「一応、見学ってことにしとくな」
集合!、という声が体育館に響く。
まぁ主将の指示はちゃんと聞いてる。
「見学者だ。挨拶!」
『よろしくお願いします!』
見学ってことはマネージャー希望かな?、とか口々に聞こえてくる。
話が大きくなりませんように……。
「なるべく邪魔にならないようにしますので。いつも通りに頑張って下さい」
「委員長、そのへんにいればあんま危険じゃねーかも。流れ玉気をつけてな」
「了解」
私もただ突っ立ってるだけじゃ邪魔しにきてるだけだし、マネージャーの人手伝ってあげた方がいいよね。
美人な3年生の人がマネージャーって聞いたことあるけど……。
「あ、あの……良かったら手伝いますよ」
「本当?ありがとう。じゃあドリンク作るからちょっと手伝ってくれるかな?」
「はい。お役に立てるように頑張ります」
清水先輩の指示に従ってドリンクを作っていく。
この量を1人でやってるんだもんな……大変だと思うけど。
たまになら手伝いに来てもいいかも。
「ありがとう。Aちゃん手際良いね。助かった」
「いえ。じゃあ配りに行くんですよね」
「うん」
ちょうど休憩時間。
この時間に間に合うようにドリンクを作らなきゃいけないんだから相当大変なはず。
「どうぞ……お口に合えばいいんですが」
「あ、ありがとうございます……」
1年生は素直で可愛いな。
身長は高い人が多いけど。
「A。俺にもちょーだい?」
「あ、どうぞ」
ありがとな、って頭を撫でられた。
慣れてないからちょっと気恥ずかしい気もするけど……素直に嬉しい。
「あの……頑張って下さいね」
「頑張る!俺、頑張る!」
「は、はい。怪我はしないように、気をつけて」
あぁ、変な感じ。
どんどん鼓動が速くなる。
菅原先輩の笑顔は直視したら眩しすぎる。
「じゃ、ちゃんと見ててな!」
この鼓動の速さは、何かの予感。
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作者名:エビチャーハン x他1人 | 作成日時:2018年9月28日 2時