辛いの ページ6
「菅原さん！」
「お、日向」
「たっ……田中さんと田中さんのクラスの委員長が何か言い合ってて！」
「田中のことだし……またなんかやったのか」
赤点常習犯だし、委員長が怒るのも無理はない……か。
とりあえず日向と急いで体育館に向かおう。
「わ、分かったって……ちゃんと明日中に終わらせるから」
「今日中に提出だって言ってる。ほら部活も大事だけど先にプリントやる！」
あれ……この声。
「A？」
「えっ。す、菅原先輩……！」
なんでここに、と言いたげな顔でこちらを見ている。
そういやバレー部って言ってなかったな。
田中のクラスの委員長ってAだったのか。
確かに真面目だし、委員長に抜擢されるだろうな。
「まぁ、とりあえず落ち着くべ」
「スガさん……部活とプリントどっちが大事って言われたら部活でしょう？」
「うーん……プリントじゃないか？」
そんな！、と田中が泣き始める。
部活ももちろん大事だけどさ……授業が優先なわけだし。
これで補習とかなったら部活に出れなくなるわけだし。
「A、それどのくらいかかる？」
「本人次第ですが……五分もあれば終わります」
「よし、田中。行ってこい」
「酷い！あ、ちょっ……！嫌だぁぁぁぁ」
泣きわめく田中を容赦なく引きずっていくA。
「あ、あの……」
「ん？」
「菅原さんの彼女とかですか？」
「んー……。いずれそうなればって思ってるところ」
「おおー！かっこいい！が、頑張って下さい！」
本当、後輩は可愛いよな。
一年でかい奴ばっかだけど……。
「あ、でもこれ秘密な？」
「はいっ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 24人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：エビチャーハン x他1人 | 作成日時：2018年9月28日 2時
