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北斗side





『京本Aです。』



まさか。と思った。



苗字は違った。



けど彼女は、そっくりだった。



俺が塾でバイトしていたとき、



初めて受け持った生徒に。



たしか、AA。



あの頃よりも少し大人びた顔。



声は、そのままだった。



きっと、俺に想いを寄せていたであろう



あの子。



「(きまずい)」



でも今なら、



あの頃よりも大人になった俺なら、



ちゃんと、彼女のことを避けたりせずに、



向き合えるだろう。





でも、そんな心配はいらなかったようだ。



彼女の左手の薬指には



キラキラ光るものがついていた。





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作者名:ゆうみ | 作成日時:2021年2月28日 16時

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