ありがとう ページ41
よし、これで準備は万端
後は渡し方だな。どうしよう。
これも不自然にならないように渡したいなぁ...。
...そうだ！
「キヨー！」
私はお兄ちゃんの部屋に行ってキヨを呼ぶ
「ん？なんだ？」
キヨはゲームを中断して私のほうに来る
どうやらお兄ちゃんは居ないらしい。
キヨ1人でゲームをやっていた。
まあ、そっちのほうが好都合だけど...
「ねえ、キヨ。ポストにキヨ宛てのお菓子が入ってたんだけど...」
「は？俺宛のお菓子？」
キヨが顔をしかめる
言っとくけど、これ全部嘘だからね
「机の上に置いといたから...食べてみたら？」
「お、おう」
そりゃぁ動揺するよね
だって自分宛てのお菓子だよ？
しかも可愛くラッピングされたお菓子。
私だったら、気味悪がって食べられないわ...。
私はそう思いながら自分の部屋に戻る
今頃キヨ、どんな顔してるかな？
想像してみるとニヤニヤが止まらない。
そうしていると、キヨがドタドタと私の部屋に駆け込んできた
「お、おい！A！どういうことだよ、これ！」
ドアを突き破りそうな勢いで開いて訊いてくる
「残念だったね。私で。」
ニヤニヤしながら私は言う
「いや、そうじゃなくて！」
キヨが真剣な眼差しで私を見る
「何？クッキー美味しくなかっ...」
「違う！」
キヨが叫ぶ
こんなに真剣なキヨ、初めて見たかも...
「『ありがとう』は俺が言わなきゃだから...」
さっきまでの大声とは裏腹に小さな声でキヨが言う
私はただ、真っ直ぐキヨを見つめた
「ありがとう、A。俺、Aに拾われてよかった」
優しい笑顔で真っ直ぐキヨは言った
...やめてよ。
そんな風に言われたら私が今まで
遠まわしにやってきたことが馬鹿みたいじゃない...。
それにそんな風に見つめられたら...
「わ、私、キヨを拾ってよかった」
震える声で、私は言った
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みな(プロフ) - りえりえ！さん» ありがとうございます！これからも気まぐれに更新していく予定なので、見てくださると嬉しいです！ (2018年7月11日 19時) (
レス) id: 6351a6398d (このIDを非表示/違反報告)
りえりえ！ - めっちゃ面白い！更新頑張って！！！このお話めっちゃ好きです！ (2018年7月10日 17時) (レス) id: 1e866a21ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みな | 作成日時：2018年6月10日 11時
