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ないものねだりページ4

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煙草と運転手の加齢臭が混ざったお世辞でも良い匂いとはいえないタクシーの中
すぐに忘れるなんてできるはずもない思い出達がフラッシュバックしてくる

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「俺ベッドは絶対一緒じゃないと嫌」

「なぁんでよ、寂しいじゃん」

「ここ？俺たちの子供部屋にする予定」

「アハハっ、気が早すぎるって？いいじゃん、俺たちの子供絶対可愛いよな」

「愛してるよA」

『私もだよ、ジェシー』

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気が付けば少しの間眠っていたみたいで、目を開けると一粒の大きな塊が頬を伝って落ちていった

隣の隣のそのまた隣の縁もゆかりもない土地に足を付けると丁度学校が終わる時間だったのか、近所に小学校があるのか

ランドセルを背負った小さな子供達が元気よく走り回りながら帰宅している姿が目に入った

子供ができたら、と何度願っただろうか

出来にくい体質だと知ったあの時のあの表情
あの人は「大丈夫だよ」と優しく微笑んでくれて言ってくれたのに
相当ショックだったんだろうな、浮気が始まったのも確かその頃からだったかな

私達の間に子供がいれば何か変わったのかなと繰り返す自問自答に答えは見つかるのだろうか

多分、見つからない

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とりあえずで見つけた古いビジネスホテルに部屋が見つかるまでの間泊まって、様子を見ながら生きていこう

仕事もしばらく休もうかな

なんて考えているうちに時間は深夜を回って静かに目を閉じた

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