アイのカタチ (ページ5)

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待ち望まない日ページ5

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「来月のさイベントだけど」

出来立てのラーメンを啜っているとぽつりぽつりと話し始めた

『嫌だよ。どれだけお願いされても1日しか出勤しないから』

「ははっ、やっぱそうか。駄目だったかー」

『当たり前じゃん』

「分かったよ。我儘お姫さまの言う事ちゃんと聞くから」

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昔からいつもこうだった、18の時初めてこの街へ来た時から

慣れない仕事で精神的に参っていた私を助けてくれたのがふっかだった

歳は変わらないのにいつも私より一歩向こうを歩いてる気がして、ふっか無しではここまで来ることはできなかったなと何度も思った

『いつもありがとね』

そう言ってコップの水を一気に流し込んだ

「何だよ急に、これ明日大雪だな」

『は？もう二度とお礼言わないからね』

「いつも言わねえくせに」

『ばれた？』

外に出ると冷たい風と一緒に小さな雪が空を舞っていた

『あ、雪』

「Aが変な事するからまじで雪降ってるじゃん」

『寒い早く車』

今年は例年よりも少しだけ早い初雪だった

小さな雪たちはあっという間にアスファルトに溶けていき、小さな水溜りにはギラギラと光る街が映っていた

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「どうすんの？家向かえばいい？」

『いやいつものとこ』

「りょーかい」

車の中では誰もが聴いたことがある冬の定番恋愛ソングが流れていて、それを口ずさみながら運転するふっかの横顔は何処か切なそうで見なかったことにした

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