アイのカタチ (ページ23)

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最低最悪なクリスマスイヴページ23

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「そこ7番つけて！あと5番あと30分だからもうちょい引っ張ってきて！」

「Aさーん！お願いします！」

「13番早く片付けろって、早く！」

ここはまるで戦場、止むことを知らないオーダーとホールへの指示がインカム越しに響くバックヤード

やっと休憩出来ると思いきやすぐに客席に戻されての繰り返し、これだからイベントは嫌いだ

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『無理無理無理無理もう死ぬ』

「A？あと少し頑張ってくれ。俺が向こうまで連れて行くから」

ふらつく足元、グルグルと回り始めた視界、ふっかに肩を掴まれて何とか客席に戻る

「あれ、Aやばいんじゃねえの」

「次帰ってきたら休ませるわ」

頭が働かないせいか上手く舌が回らなくて、眠気で落ちそうになる瞼を必死にこじ開けて目の前の客と会話する

大我もきっと今頃大変なんだろうな、私も頑張らなきゃと最後の気力を振り絞って何とか地獄のイベントに終止符を打った

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「A？」

『ふふ、ふっかだあ』

「ごめんな、あと少しで終わるしもうちょい待ってて」

『いいよぉ、ずーっと待ってる』

さっきとは打って変わって静まり返った店内、終わってからの記憶はなくていつの間にか身体にかけられた毛布と隣で作業するふっかの姿

こんなに酔っ払ったのは久しぶりかもしれない、いつもは鮮明に見える天井のシャンデリアもぼやけてよく見えない

大我に会いたいな

瞼を閉じて私は夢の中へと落ちていく

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