アイのカタチ (ページ14)

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機嫌が悪いみたいページ14

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『はよーこざいまーす』

いつもと変わらない景色、いつもと変わらない匂い、いつものソファでパソコン作業しながら煙草を吸うふっかの隣に座った

「偉いじゃん、遅刻しなかったね」

と口を開いたのは隣のふっかではなく一つ向こうのソファに寝転がるほっくんで

「彼氏とイチャイチャ楽しそうだったもんな」

『うるさい、黙って』

小競り合いが始まると水を差すようにパソコンをわざと大きな音を立てて閉じ

「あのさあ、」

「お前らガキじゃないんだから、しょうもない言い合いする暇があるなら仕事しろ、仕事」

といきなり怒りだすから二人ともその場を離れて違うソファに座った

「あれ、彼女と喧嘩したな」

『だよね。私たちに八つ当たりする方がガキだよ』

「お前ら全部聞こえてるからな？」

ほっくんと顔を見合わせ静かにバックヤードに向かった

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更衣室で着替えていると鏡に映る自分の姿にハッとして、痛々しいほど赤い胸の印をそっと撫でた

すっかり印の事は忘れていたからもちろん、いつものように胸元が大きく開いたドレスを持ってきたわけで
急いで化粧ポーチからコンシーラーを取り出し何とかその印を隠した

きっとバレないだろうと少しヒヤヒヤしながら更衣室を出るとそこにはほっくんが立っていて

「上手いこと隠せてるじゃん、ソレ」

「朝はなかったのにな、随分とお盛んで」

その日は印のせいで仕事に集中できなかった

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