その実、ピュアである ページ6
「おりますけど」
「え、いつから！？」
「こーこー二年」
「はっ！？」
思わず「はっ！？」と、そう叫んでしまった。ぐりん、一気に此方を見つめる6つの瞳。女子高生は口を押さえてふるふる首を振った。
(え、高校二年？高校二年って、17歳でしょ？17歳から付き合ってるの！？)
(あの店長さん22とかそこら辺でしょ！？え、そこからずっと付き合ってるの！？まだカレカノなの！？)
そんな風に脳内テレパシーを送りながら驚愕していると、サラリーマンは「俺知らんかったんやけど！」と悔しそうに叫んだ。恐らく常連さんなのだろう。
「小林さん女好きやから言いまへんでした。俺の彼女に手出されたらたまったもんやないし」
「そないことせんわ！」
クワッと声を上げるサラリーマンに店長さんはからからと笑った。こんな素敵な人の彼女さんってどんな人なんやろう、と二人の女子高生は考える。
「えー、でもまだ結婚せぇへんの？おさむくん意外と初心なん？」
「人の恋愛に口出すのは野暮やないですか？」
「でももう同棲しとるから結婚しとるようなもんよねぇ」
「ちょ、加藤のオバチャン！」
ニヤニヤした顔のサラリーマンが「わお」と口を開けた。悪気の無さそうで悪気のあるおばちゃんは相変わらずニコニコしてる。そんな二人に対して店長さんは「俺やてちゃんと考えとるわ！」と真っ赤になった顔を帽子で隠してしまった。
(か、可愛い…！！)
初めは大人の雰囲気を持った魅力的な男性だったのが、今は恋する一人の男の人だ。女子高生はギャップにやられて目眩すら覚える。
「意地悪し過ぎちゃったわねぇ。おにぎり買うから許してや」と言いながらケースの中を吟味するおばちゃんの後ろから女子高生も「どれにしよう」とケースを覗き込んでいると、厨房から微かな物音が。
「あ、治。あの、頼まれたもの買ってきたよ」
後ろの暖簾からにょっ、とエコバッグ片手にもつ小さな女性が顔を出した。振り向いた店長さんは「あっ」と声を上げた。
「彼女さん！？」
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アオ(プロフ) - お久しぶりです。あの、「二つの祝福」で侑くんの所属チームが「プラックジャッカル」となっていますが、「ブラックジャッカル」ですよ (2020年5月17日 16時) (
レス) id: eee0ca23b5 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - さむつむさん» コメントありがとうございます！そんなに丁寧にお褒め頂いて光栄です…！幸せな気持ちになって頂けてなによりです！治の優しさや温かさを精一杯詰め込みました！侑編も現在力を入れて書いています！治とはまた違った未来になってますので、どうぞご覧くださいませ！ (2020年4月5日 23時) (レス) id: 0b00b944d7 (このIDを非表示/違反報告)
さむつむ - すごくおもしろくて、とても感動しました 選んでいる言葉ひとつひとつがとっても綺麗で、私も幸せな気分になりました こんな風に恋愛したいです…！ 侑編も楽しみにしてます 治編完結おつかれさまでした (2020年4月5日 12時) (レス) id: 64968ef88b (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 奈々さん» コメントありがとうございます！温かい感想とっても嬉しいです…！私こそ涙出ます！リクエストもありがとうございます！どちらも素敵なネタですね…！精一杯書かせていただきます！ (2020年3月28日 21時) (レス) id: 0b00b944d7 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - れいさん» コメントありがとうございます！素敵な感想とっても嬉しいです…！ご愛読本当に感謝です！侑オチお待たせしました！是非ご覧くださいませ！ (2020年3月28日 21時) (レス) id: 0b00b944d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2020年3月23日 23時
