悪ガキ ページ14
大皿にこんもりとチキンライスを装ってその上に熱いふわふわの卵を乗せる。
パラパラとバジルを散らして端にブロッコリーを二個乗せて完成したオムライスをテーブルに乗せると丁度ドアが開いた。
「めっちゃいい匂い」
「オムライス出来たよ…って、な、な、な、なんて恰好を！？」
ぼんっ、とケチャップと同じくらい顔が赤くなるのが分かった。ホークスは下はパジャマだが上半身は裸というとんでもない恰好で出てきたのだ。
瞬間驚いて身体がぽん、と軽くなった。それからすぐにずん、と重くなっていった。
「いやぁ、パジャマの上だけリビングに置いてきちゃってー」
「いいから！いいから早く着てよ！」
なるべくその引き締まった肉体を視界に入れないように必死に顔を逸らす私にホークスはパジャマを着ながらニヤニヤと──────まるで"悪ガキ"のような表情を浮かべる。
「え、なんでそんなに赤くなってんの？彼氏の裸くらい見たことあるでしょ」
「みっ見たことないし！何言ってるの！」
「あ、ほんと純情。おもしろ」
ぷしゅーっと空気の抜ける風船のように縮んでいく私に構わずホークスは席についた。
「美味そう、頂きます」
(お、踊らされた…！)
ぐぬぬ、と拳を握るも、口いっぱいにオムライスを頬張るホークスを見ていると、床をミシミシと鳴らしていた体重がふっと軽くなって元に戻った。
ブロッコリーが嫌いなのか、ひょいひょいと端へ寄せるホークスに好奇心で「彼女いた事あるでしょ？」と聞いてみる。
するとホークスは焦ることも戸惑う事もせずにサラリと「うん、いたことあるよ」と答えた。
その返答に少しドキリとした。以前ホークスの元カノは星の数、と聞いた噂を思い出す。矢張りイケメンなトップヒーローは違うな、と関心の目でホークスを見つめる。
「そんなに見られると恥ずかしいんですけど」
「何人いたの？」
私の質問に目を瞬かせるとすぐにスプーンを置いて両手でひいふう、と数え始める。
「15、16…」
「えッ」
まだ収まる気配のない指の動きに若干引き気味な声を上げてしまう。
「…18?だっけ」
私を見て首を傾げるホークスには困ったものだ。自分の恋人の人数なんかまるでいちいち覚えていません、と言いたそうな表情を浮かべているのが奇妙で、しかし彼らしいと思ってしまう。
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花帆 - 一気に読ませて頂きました！お互い一途な夢主さんとホークスにずっとドキドキして面白かったです！！ チャートも面白かったです♪ 続編も楽しみにしております(*´ω｀*) (2020年4月26日 4時) (
レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 鈩さん» コメントありがとうございます！いえ、私こそ遅くなってすみません…！そんな細かいところまで褒めて頂けて光栄です…！こちらこそ読んでくださりありがとうございました！ (2020年3月28日 23時) (レス) id: 0b00b944d7 (このIDを非表示/違反報告)
鈩 - 完結＆続編おめでとうございます！(遅れてすみません…)文章や、単語一句一句にドキドキしてしまいました…！素敵な作品ありがとうございます！ (2020年3月11日 0時) (レス) id: 4f2f6e9221 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - くろかはさん» コメントありがとうございます！私自身実は夢主の個性気に入ってます(笑)浮き沈みするの可愛いですよね！とてもコメント嬉しかったです！ (2020年3月10日 15時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
くろかは(プロフ) - 主人公の個性がなんとも言えず可愛らしい…(すき) (2020年3月4日 20時) (レス) id: e34a9a5e9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年10月22日 15時
