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ばっしゃあと派手な音がする中、つい癖で捕縛布を動かしてコップを取ろうとするが──────今はヒーローコスチュームでは無いことを思い出す。
そして回避する間もなく、主に俺に水が降り注いだ。
「きゃっ、相澤くん…！！大丈夫…！？」
サッと血の気の引く水瀬に対して原因となった酔っぱらいの男は「お」と目を丸くするだけ。
「悪い〜！相澤！酔っ払って手ぇ滑っちまってよ！！」
「お前な…」
ワナワナと震える俺を見兼ねてかマイクが咄嗟にタオルを掛けてわしゃわしゃと頭を拭き始めた。
「と、取り敢えずお前は髪の毛拭け！」
「うるせぇ、…ったく、酔うのも大概にしろよ」
腰を上げると、俺を見つめて手を伸ばす水瀬の姿が視界の隅に入った。
その手は、まるで俺に「行かないで」と呼び掛けているような手の動きで──────。
「ちょっと外に出てくる」
そんな自分の
ちょっと戸の真横にある古ぼけたベンチに腰を掛けた。
夏だからクーラーの効いた部屋より外の方が適度に温かいのだ。
くしゃくしゃと髪の毛を乾かすも、常に頭を過ぎるのは先程の水瀬の手。
そして──────水を被る直前の水瀬の言葉
『それに私、相澤くんが──────』
「…何が怖いんだ、俺は…」
認めたくなかった。
長年想い人の好意に気づきながらも無視をしてきた自分の弱さを。
いつだって真っ直ぐに俺を好きでいてくれていた水瀬の好意を、臆病で弄れた俺は知らないふりをして、躱してきたんだ。
「彼奴はあんなにも正直なのに、俺は…」
水瀬の左手の薬指に指輪がはまらないのは、屹度俺の事をずっと想っているからだ。
その真っ直ぐな従順さに俺は自己満足していたのだろうか？
「…乾いたら、伝えるか…」
1度くらい、自分から伝えなくてなんなんだ。
俺の狡くてずっと変わらない気持ちを伝えたら、水瀬はどんな反応をするのだろうか。
早く乾け、乾けと願いながら、俺は髪の毛を吹き始めた。
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あろま(プロフ) - オーバーさん» こちらこそリクエストありがとうございました！お気に召して頂けて光栄です！期待させてしまってすみませんでした…。楽しみにしてらっしゃいましたよね…。なんて優しいんですか…！感謝感激です！頑張ります！ (2019年9月25日 23時) (
レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
オーバー - リクありがとうございます！とても良かったです(´ω`*) ホークスの新作の件は残念でしたが、あろまさんの書く小説が大好きなので、大丈夫です(`ω´)b 執筆お疲れ様でした！！ (2019年9月25日 21時) (レス) id: 50e4bb27d4 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - オーバーさん» お久しぶりです、オーバーさん！弔くんのお話好きですか…！？嬉しい限りです！鬼滅の方も読んでくださって感激です…！これからも頑張ります！ (2019年9月21日 23時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
オーバー - お久しぶりです、あろまさん！ 死柄木くんのお話好きです(´艸`) 鬼滅も楽しく読んでます(´ω`*) 更新ファイトです！！ (2019年9月21日 21時) (レス) id: 50e4bb27d4 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - オーバーさん» リクエストありがとうございます！そうなんです！ついにホークスの新作を書きます！ずっと書きたかったお話なので自分でも楽しみです(笑)アネモネいつか書こうと思っていたので嬉しいです！了解です、荼毘ですね！いつもコメント感謝です！全力で書きます！ (2019年8月26日 11時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年7月1日 22時
