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辞めて。そんな顔で見ないで。
耐えられなくなって黙り込む私の手をぎゅっと握りしめて。ホークスは大きく息を吐いた。
「俺はAが好きだよ」
真剣な声音に顔を上げる──────ホークスは真っ直ぐに此方をじっと見つめていた。
「だからAがなんと言おうと、俺はまた会いに来る」
彼はそこで爽やかな微笑みを浮かべると私の身体を腕の中に収めた。そうしてその上から更に大きな翼で包み込む。
「…今日はさ、取り敢えずもう少しいさせて？」
A不足だから、そんなことを言われちゃったら、ずっといて欲しくなる。
あぁ、どうか神様。
どうか、彼を私だけのヒーローにしてはくださいませんか。
「…少し、少しだけだから…」
無意識にそう呟いて、私は彼の背中に腕を回した。
逞しい身体付き。独特のお洒落な香水の匂い。首元を掠める熱い息。
そして──────唇に舞い落ちる口付け。
私が本当の名前を呼ぶと、ホークスはきゅっと苦しげに、でも嬉しそうに目を細めて見せた。
──────あぁ、最悪の事が起きてしまった。
私は一人、部屋の中でゴシップ記事を片手に頭を悩ませていた。
【ホークス、一般人女性と熱愛か！？深夜、マンションでの密会】
そんな品のないタイトルと共に、先日ベランダで彼を出迎えた時の様子が映ってしまっていた。
何処かの犯人の如くモザイクが顔に掛かっているが、明らかにそれは私で。
新聞もニュースも熱愛報道一択。
そして先程からスマホがブーブー音を立てている。きっと上司や友人であろう。
「…こんなはずじゃなかったのに…」私は痛む頭をぐっと押さえた。
想像していた最悪の事態。真逆大きく迷惑を掛けることになろうとは。
今頃彼もマスコミやらなんやらで仕事どころではないだろう。
「……引っ越そうかな」
もうマンションもバレてしまった。もしかしたら今日明日にでもホークスファンクラブの人達が来るかもしれない。
もうずっと前から考えていたこと。
だけど彼と1週間に数回過ごした時が名残惜しくて、中々行動に移せなかった。
「でも、もう──────駄目だよ」
駄目なんだよ、ホークス。
私たち、別れなくちゃ。
目尻がじぃんと熱くなって、涙が溢れてきた。
不動さん屋さんに連絡しよう、とスマホを手にしたとき
──────バサバサ
と、ベランダで翼の揺れる音がした。
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あろま(プロフ) - オーバーさん» こちらこそリクエストありがとうございました！お気に召して頂けて光栄です！期待させてしまってすみませんでした…。楽しみにしてらっしゃいましたよね…。なんて優しいんですか…！感謝感激です！頑張ります！ (2019年9月25日 23時) (
レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
オーバー - リクありがとうございます！とても良かったです(´ω`*) ホークスの新作の件は残念でしたが、あろまさんの書く小説が大好きなので、大丈夫です(`ω´)b 執筆お疲れ様でした！！ (2019年9月25日 21時) (レス) id: 50e4bb27d4 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - オーバーさん» お久しぶりです、オーバーさん！弔くんのお話好きですか…！？嬉しい限りです！鬼滅の方も読んでくださって感激です…！これからも頑張ります！ (2019年9月21日 23時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
オーバー - お久しぶりです、あろまさん！ 死柄木くんのお話好きです(´艸`) 鬼滅も楽しく読んでます(´ω`*) 更新ファイトです！！ (2019年9月21日 21時) (レス) id: 50e4bb27d4 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - オーバーさん» リクエストありがとうございます！そうなんです！ついにホークスの新作を書きます！ずっと書きたかったお話なので自分でも楽しみです(笑)アネモネいつか書こうと思っていたので嬉しいです！了解です、荼毘ですね！いつもコメント感謝です！全力で書きます！ (2019年8月26日 11時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年7月1日 22時
