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理由なんてわからない。知らない。
でも、高校時代、確実に俺は此奴が好きだった。
それは相手も同じだったようで。お互いの視線を感じては目が合って、でもいつも俺の方から逸らした。
1度足りとも好きな素振りは見せなかったし、言動もなかった。
初恋を拗らせたまま呆気なく高校時代を終え、8回目──────つまり4年前の同窓会のとき。
たまたまそのときもマイクに連れてこられ俺は渋々やってきたが、運がいいのか悪いのか、水瀬の姿があった。
またちらりと水色の瞳を感じて見てみれば、水瀬が何か言いたげに此方を見詰めていた──────が。俺はまた目を逸らした。
そこまでは良かった。まだ。
『ねぇA、アンタまだ相澤のこと好きなの？』
酔っ払った水瀬の友人が酒を片手に水瀬にそう言ったのだ。
その瞬間、周りの騒ぎが静まり、一気に水瀬に視線が集まる。
彼女も…また俺も目を見開いていた。
『え、えと、わ、私は…』
白いふっくらとした頬が一気に朱に染まっていく。
水色の目を忙しなく動かすAは明らかに困っていた。
『言っちゃいなよ！ほらほら！』
『──────辞めろ』
周りが囃し立てる中、静かな声が響いた。
ダンっと乱暴にビールグラスを置くとしぃんと静まりかえる。
『水瀬が困ってる。あることない事言って困らせるのは辞めろ
それに、俺なんかを好きなわけないだろ』
キッ、と水瀬をからかった奴を睨み付けると『やだなー！そんな怖い顔しないでよー！』と水瀬から手を離して苦笑いを浮かべる。
『おいおい、落ち着け落ち着け』
未だ目つきの悪い俺をマイクが宥め始め、『確かに水瀬が相澤好きって聞いたことないしな』と周りが騒ぎに戻る中、チラリと彼女に視線を向ける。
『……』
彼女は、水瀬Aは、水色の瞳をうるうると潤ませて俺を必死に、怒ったように見詰めていた。
思いもよらない反応に思わず肩が跳ねる。水瀬はふるふると唇を震わせた後、何も言わずにトイレへ駆け込んでいってしまった。
『あっ、水瀬泣いてたぞ！』
『お前のせいだぞー！』
からかった友人が責められる中、俺は確かな罪悪感に何も言うことができなかった。
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あろま(プロフ) - オーバーさん» こちらこそリクエストありがとうございました！お気に召して頂けて光栄です！期待させてしまってすみませんでした…。楽しみにしてらっしゃいましたよね…。なんて優しいんですか…！感謝感激です！頑張ります！ (2019年9月25日 23時) (
レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
オーバー - リクありがとうございます！とても良かったです(´ω`*) ホークスの新作の件は残念でしたが、あろまさんの書く小説が大好きなので、大丈夫です(`ω´)b 執筆お疲れ様でした！！ (2019年9月25日 21時) (レス) id: 50e4bb27d4 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - オーバーさん» お久しぶりです、オーバーさん！弔くんのお話好きですか…！？嬉しい限りです！鬼滅の方も読んでくださって感激です…！これからも頑張ります！ (2019年9月21日 23時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
オーバー - お久しぶりです、あろまさん！ 死柄木くんのお話好きです(´艸`) 鬼滅も楽しく読んでます(´ω`*) 更新ファイトです！！ (2019年9月21日 21時) (レス) id: 50e4bb27d4 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - オーバーさん» リクエストありがとうございます！そうなんです！ついにホークスの新作を書きます！ずっと書きたかったお話なので自分でも楽しみです(笑)アネモネいつか書こうと思っていたので嬉しいです！了解です、荼毘ですね！いつもコメント感謝です！全力で書きます！ (2019年8月26日 11時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年7月1日 22時
