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「…なんでだ」
もう怒鳴る覇気も無かった。Aの手が温かすぎて、やり場のない感情が全身を支配して。
「…私、荼毘くんの匂い覚えてたよ。…いつも焦げ臭かった。それに混じって…血の匂いも」
俯いて、秘密を打ち明けるように呟くAの表情はわからない。全く変わらない声音に、俺は酷く怯えていた。
「いつも触れるその手は熱かった。まるで炎に触れてるみたいに」
だからね、知ってたの、だびくんの正体。
そこでAは顔を上げた。
──────水色の目を細めて、切なげに微笑んでいた。
「…お前、本当にわかってんのか」
「うん、わかってる。最初っから気づいてた」
貴方は敵連合の荼毘。それだけ。
さら、と靡く髪の毛を耳に掛けるその姿は、俺の目を奪い去って。
「荼毘くん、やっぱり思った通り綺麗な瞳」
エメラルドグリーンだね、とはにかむA。
馬鹿か、お前は。
綺麗なんて言うな、お前の方が何倍も綺麗だ。
心の中でそんなひねくれた台詞を吐いて、俺はAの腕を引いて行った。
人気のない建物の物陰に入り、俺は堪らず顔を近づけた。
するとAは嫌がる素振りも見せずに目を閉じる。
唇が触れる寸前、「…いいのか」と目を見つめたまま一旦顔を離した。
「…言ったでしょ。私、荼毘くんのこと好きなの」
ずっと貴方の隣にいたい。
俺の頬を撫でながらそう言うAに酷く安堵して、自然と笑みが零れた。
「あぁ、俺もだ」
──────こんなに綺麗な感情、お前がいなくちゃ知ることができなかった。
カスミソウ：無垢な愛
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あろま(プロフ) - オーバーさん» こちらこそリクエストありがとうございました！お気に召して頂けて光栄です！期待させてしまってすみませんでした…。楽しみにしてらっしゃいましたよね…。なんて優しいんですか…！感謝感激です！頑張ります！ (2019年9月25日 23時) (
レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
オーバー - リクありがとうございます！とても良かったです(´ω`*) ホークスの新作の件は残念でしたが、あろまさんの書く小説が大好きなので、大丈夫です(`ω´)b 執筆お疲れ様でした！！ (2019年9月25日 21時) (レス) id: 50e4bb27d4 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - オーバーさん» お久しぶりです、オーバーさん！弔くんのお話好きですか…！？嬉しい限りです！鬼滅の方も読んでくださって感激です…！これからも頑張ります！ (2019年9月21日 23時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
オーバー - お久しぶりです、あろまさん！ 死柄木くんのお話好きです(´艸`) 鬼滅も楽しく読んでます(´ω`*) 更新ファイトです！！ (2019年9月21日 21時) (レス) id: 50e4bb27d4 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - オーバーさん» リクエストありがとうございます！そうなんです！ついにホークスの新作を書きます！ずっと書きたかったお話なので自分でも楽しみです(笑)アネモネいつか書こうと思っていたので嬉しいです！了解です、荼毘ですね！いつもコメント感謝です！全力で書きます！ (2019年8月26日 11時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年7月1日 22時
