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それからすぐのこと。Aが現れなくなった。
ついに看護師に警戒されて見張られでもしているのだろう、と思い始めて2週間後。
今までで1番嬉しそうな表情を浮かべたAが、突然現れてこんなことを言った。
「私の目、見えるようになるって!」
…あぁ。来てしまった。
Aにとっての最大の朗報は、俺にとって最大の悲報だった。
言葉の出ない俺に構わず、Aは興奮気味に顔をほんのり赤くして続ける。
「やっとね、手術代が貯まったの！家族が私のためにお仕事頑張ってくれて…」
"家族"なんて俺から掛け離れた言葉。
改めて、気付かされた。
──────此奴とは、住む世界が違う。
「…手術はいつなんだ？」
驚いた。動揺を全く感じさせない、明るい声音。
「うふふ、実は明後日なの！だから1週間くらいまた会いに来れなくなっちゃう…」
何言ってんだ、馬鹿。安心しろ、もう会えねぇよ。
明るい表情を一気にしょんぼりさせて、飼い主に捨てられた犬みたいに俺の手に寄り添う。
「…でも、やっとだびくんの顔が見れるね。楽しみだなぁ、私、頭の中にだびくんの予想像があるの！」
それはまだ内緒だけど、なんてにししと笑うA。
好きだった
だけど、目が見えるようになったら、お前の目に映るのは"ひねくれ気味の優しい男"じゃなくて"焼死体を作りまくる継ぎ接ぎ野郎"だ。
そのとき、俺の本当の姿を見てしまったとき、お前が絶望する顔を、俺は見たくない。
──────愛してた
「…手術、頑張れよ」
初めて、初めて此奴を抱き締めた。ずっと触れたかった身体は俺のふた周り以上に小さくて。柔らかくて、温かい。
「…うん、ありがとう、だびくん」
掠れた声でそう絞り出すと、Aは俺の服に顔を埋めた。
「浮かない顔してますね、荼毘くん」
「…うるせぇ、イカレ女」
ダンっ、と勢いよくコップをカウンターに叩きつけると黒霧が「荼毘、コップが壊れます」と制した。
舌打ちをしてまたグイッと酒を飲み干す。そんな様子をトガはじぃっと見つめていたかと思えば。
「…例の女の子ですか？」
「…なんで知ってんだよ」
言った覚えはない。そんな素振りを見せたこともないのに。
「仁くんが前見掛けたそうです。カァイイ女の子と一緒にいるところ」
…トゥワイスのやつ、余計なこといいやがって。
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あろま(プロフ) - オーバーさん» こちらこそリクエストありがとうございました！お気に召して頂けて光栄です！期待させてしまってすみませんでした…。楽しみにしてらっしゃいましたよね…。なんて優しいんですか…！感謝感激です！頑張ります！ (2019年9月25日 23時) (
レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
オーバー - リクありがとうございます！とても良かったです(´ω`*) ホークスの新作の件は残念でしたが、あろまさんの書く小説が大好きなので、大丈夫です(`ω´)b 執筆お疲れ様でした！！ (2019年9月25日 21時) (レス) id: 50e4bb27d4 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - オーバーさん» お久しぶりです、オーバーさん！弔くんのお話好きですか…！？嬉しい限りです！鬼滅の方も読んでくださって感激です…！これからも頑張ります！ (2019年9月21日 23時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
オーバー - お久しぶりです、あろまさん！ 死柄木くんのお話好きです(´艸`) 鬼滅も楽しく読んでます(´ω`*) 更新ファイトです！！ (2019年9月21日 21時) (レス) id: 50e4bb27d4 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - オーバーさん» リクエストありがとうございます！そうなんです！ついにホークスの新作を書きます！ずっと書きたかったお話なので自分でも楽しみです(笑)アネモネいつか書こうと思っていたので嬉しいです！了解です、荼毘ですね！いつもコメント感謝です！全力で書きます！ (2019年8月26日 11時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年7月1日 22時
