環とふれあい ページ9
そう問いかけると、環はハッとした────この言葉は、以前自分が私に言った言葉だ、と
「…恋人、なんだから
迷惑じゃないよ、環を支えたいよ」
言っているうちに切なくなって、目を伏せると、「…ごめん」環の申し訳なさそうな声
「食べる…から、」
その言葉に顔を上げてそっとスプーンを差し出すと、環は恐る恐る食べた
「うん、…美味しい」
「良かったぁ！」
────食べ終わる頃、羞恥で環の熱が上がったのは、ここだけの話
「ただいま」
いつもより早めの"ただいま"に、Aは危うくお皿を落としそうになる
「わっ、あっ、たまき！おかえりなさい！」
急いで玄関へ駆けつけ、キキーと急ブレーキを掛ける
「あ、疲れたでしょ、お風呂湧いてるよ…っ！」
ぐい、と行成腕を引かれて、ぽすんと環の腕の中に収まってしまった
「たま…っん」
突然の口付けに、頭が痺れる
目を瞑って背中にそっと手を回す
唇を離すと、環は耳元に顔を寄せて「…昨日の約束」なんて甘く囁いた
そんな環の表情が優しくて、ちょっと妖艶でドキドキして────暫く二人、口付けを交わしていた
「昨日看病してくれたお礼」なんて言って洗い物をする環に甘えて、私は座ってゆっくりしていた
(環、疲れてるだろうに)
付き合ってきてわかったが、環は結構意志が強い
以外に思うかもしれないが、根はしっかりしているのだ
終わったらしい環が、ソファに座る
────かと思えば「A」と名前を呼ばれる
何かと思い、振り向くと、環が自身の膝の上をぽんぽんとしていた
「えっ…」
「…」
環も恥ずかしいのか、無言だ
私は恐る恐る環の膝の上に座った
するとすぐに温かな腕に後ろから包まれる
「…私、重くない？平気？」
「重くないよ」
すぐ後ろ、項辺りに吐息が当たって鼓動が高鳴る
自分の鼓動に耳を寄せ、温かさに浸っていると、突然環が項にキスを落とした
「…ひゃ！」
何回も何回も、優しく唇で触れる
「な、何してるの…」
「…唇だけとは言ってない」
少し揶揄うような声音に、合点がいった
「や、約束…？」
答える代わりに、今度は肩に口付ける
(え、え、こんなの、初めて)
嬉しく感じながらも戸惑っていると、膝に置いていた手を引き寄せ、手の甲にも口付ける
「…っ」
「好きだ」
ちょっと低い声音に、ドキドキして
「私も、好き」と返すと、環はぎゅっと抱きしめた
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こおら(プロフ) - 男ですが1日で全部読んじゃいました…笑 今更コメント残しても遅いかもしれないんですけどどうしても残したくて書いちゃいました。 男なのに珍しいかもですけどすごくドキドキしました…笑 (2021年8月29日 9時) (
レス) id: c29f706d65 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 棒つき飴さん» コメントありがとうございます！神だなんて恐れ多すぎます…！環くんへの愛で執筆しました（笑）読んで下さって嬉しいです！ (2020年1月25日 9時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
棒つき飴 - あなたが神か (2020年1月21日 21時) (レス) id: 75dcb5e175 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 天喰君推し少女なぎさん» コメント気づかなくてごめんなさい！コメントありがとうございます！ファットガムには申し訳ないです…。ファットガムって好きな人が誰かと被ってしまったら引く男だと思うんです…。 (2019年8月14日 11時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
天喰君推し少女なぎ - ファットガム…なんか…悲しいな… (2019年6月9日 0時) (レス) id: c855ae6157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年2月22日 20時
