たまきとドレス ページ27
「たーまきっ」
真剣な顔でスマホを見つめるたまきを覗き込むと、たまきはビクリと肩を揺らした後、サッとスマホを隠す
「なに？」
「真剣な顔で見てたからなにかなーと思って」
首を傾げると、たまきは少し考えてから「秘密」
「えー」
ぶーと頬を膨らませると「フグみたいだ」と頬をつんとされた
「…もうちょっとしたら教えるよ」
なんて言うと、たまきは冷蔵庫に向かってしまった
最近、たまきはパソコンに向かったりスマホをじっと見てたり、考え込んでいることが多い
(なんだろ…、なんだろ…)
気になるけれど、もう少ししたら教えてくれるというので聞く訳にもいかず
私は何処かソワソワしたままその日を過ごした────
パーティーまで後約1週間
その日私はある店の前で立ち尽くしていた
「…ここ、有名なブランドの…！」
関西にあるドレスショップの本店を目の前に、目をぱちくりさせてしまう
「入ろう」
そんな私に対してたまきは平然としている────会った頃は緊張しいだったのに！
「き、緊張しないの…？」
恐る恐る問うと、たまきは泳がせた視線をこちらに向けて
「俺が緊張してたらAを引っ張ってあげられない、から…」
「…！」
よく見れば、ちょっと手が震えてる
(頼もしいけど…たまきらしいや)
なんて思って、たまきと腕を組んで店内に入った
「いらっしゃいませ、天喰様ですね」
どうぞこちらに、と私とたまきは色とりどりのドレスの前に案内された
端から端までドレスがずらりと並び、目移りしてしまう
「お気に召したものがあればお声掛け下さいませ」
ゆっくりご覧下さい、と品のある微笑みを残して定員は奥に消えていった
「すごいたくさんのドレス…」
先程までの不安は消し飛び、すっかり私は目の前のドレスに夢中になっていた
たまきも私に合うものをと、店内を見て回っている
後ろから見えるその表情は若干"むず痒い"というもので
(…私のために、来てくれてる)
そう思うと、それだけで胸が温かくなって"好き"が溢れる
(パーティーのとき、たまきの隣に相応しいドレスを選ばないと…！)
私はそう気合いを入れ直してドレスを見繕い始めた────
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こおら(プロフ) - 男ですが1日で全部読んじゃいました…笑 今更コメント残しても遅いかもしれないんですけどどうしても残したくて書いちゃいました。 男なのに珍しいかもですけどすごくドキドキしました…笑 (2021年8月29日 9時) (
レス) id: c29f706d65 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 棒つき飴さん» コメントありがとうございます！神だなんて恐れ多すぎます…！環くんへの愛で執筆しました（笑）読んで下さって嬉しいです！ (2020年1月25日 9時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
棒つき飴 - あなたが神か (2020年1月21日 21時) (レス) id: 75dcb5e175 (このIDを非表示/違反報告)
あろま(プロフ) - 天喰君推し少女なぎさん» コメント気づかなくてごめんなさい！コメントありがとうございます！ファットガムには申し訳ないです…。ファットガムって好きな人が誰かと被ってしまったら引く男だと思うんです…。 (2019年8月14日 11時) (レス) id: 3a55b14ac0 (このIDを非表示/違反報告)
天喰君推し少女なぎ - ファットガム…なんか…悲しいな… (2019年6月9日 0時) (レス) id: c855ae6157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あろま
| 作成日時：2019年2月22日 20時
